XJ900の爽快チューン
2011年1月25日 - 継電器箱外部のワイヤリングと各部のサブハーネスの製作   
     
電装系一新の多くの目的のうちひとつは、ステアリングヘッドまわりに曲がりやすい線材を使うことだった。(A)のヘッドライトハウジング下部の丸型コネクターから(B)の継電器箱下側のエルボーまで、中間の押さえは4カ所。いずれもビニールコートされた鉄の帯板(φ6mm穴つき。ヤマハ純正部品)を使用。アンダーブラケット底面〜フレーム・ダウンチューブの付け根を迂回する部分の間のS字がわずかに変形するだけでステアリングの回転に対応できている。(B)から上に向かってS字を描いているのは、継電器箱背面に設けた7芯の丸型コネクターとの干渉を避けるためである。もとからフレームのガゼットに開いていたφ6mmの丸穴を使って配線押さえを取りつけるうえでも好都合だった。
継電器箱背面右上部に並んだ2個の丸型コネクター。上は左側ハンドルスイッチからSSRを制御(最大10ミリアンペア)する0.12mm×12の6芯軟質ビニールシールドケーブル、下は継電器箱〜端子箱間を結ぶ0.75スケの7芯キャブタイヤを接続。
継電器箱上面左側のエルボーから出る線は、前後のウインカーからの戻り用。箱内で結線せず、2本まとめて平型端子のメス側を圧着し、オス側から1本の線がウインカーリレーに向かう。構造簡略化のため、仕方なく平型端子の使用を決めた。
 継電器箱内部のワイヤリングが終わった後の作業は、順調に進んでいる。ただ、次号RACERSの佳境が迫ってきたのと、相変わらずの厳しい寒さのおかげで、作業時間は短めだ。
 幸い、継電器箱内部のようなロングスパン×少回数でなくても外部のワイヤリングはできるので、短時間の作業を何度も繰り返している。

 継電器箱外部のワイヤリングのメインは、ヘッドライトハウジングに向かう2本の5芯キャブタイヤと、端子箱に向かう7芯キャブタイヤの取り回しである。とくに前者は、ヘ
ッドライトハウジング側のレセプタクルに嵌まり込むプラグがついたままのキャブタイヤを継電器箱と一体で容易に取り外せるようにすべく、

その取り回しとクランプ箇所/方式にはずいぶん悩まされた。
 3本のキャブタイヤ以外は、継電器箱裏面上部左側に急遽設けたケーブルグランドを通る+/−の電源ラインと、箱全体に4個あるエルボー
(リアマスターのリザボアホース取りだし口)を通る8本の線を安全かつ無駄なく取り回し、それぞれ所定
継電器箱底面・外寄りのエルボーから出たホーンへの+/−線(0.75スケの平行2芯線)は、出口を熱収縮チューブでシールした後、180度に2回曲げてから平型端子でホーンに接続。S字の中間部分を大径の熱収縮チューブで吊り下げている。継電器箱底面・内寄りのエルボーから出てヘッドライトハウジングに向かう5芯のキャブタイヤは、真横〜上に向かう。エンジンからの輻射熱により、VCTF22の定格温度(60度)を超えるようなら、断熱アルミテープを巻くなどの対策を施そうと考えている。
のパーツに結合すればよいだけだ。
 その過程で、残念ながらギボシ端子を2セット使ってしまい、単線と単線の平型端子による接続も1箇所設けてしまった。どちらも、容易に
19日の最後の写真のような状態にするためであり、苦渋の決断だった。
 が、ともかく、これにて継電器箱外部のワイヤリングも完了し、継電

器箱に収納した5個のSSRに仕事をさせてみた。これらは左側ハンドルスイッチで制御する負荷であり、左右のウインカー/ヘッドライトのハイとロー/ホーンともに問題なし。
 どういうわけか、パッシングスイ
ッチへの配線を間違えていて、ロービームが発光するというハプニングはあったものの、ハンドルスイッチ

内のハンダづけをやり直して修正。SSRの表面にある2個のLEDの動作には問題なく、狙いどおり、簡便な故障診断装置としても使えそうだ。
 ここまでくると、俄然、モチベーションが高まり、続いてシート下の端子箱まわりのワイヤリングに取りかかった。こちらは継電器箱とは異なり、外部を先に済ませてからでな
イグナイターユニットからの10本の線は、出てすぐのところを熱収縮チューブで束ねて曲がりグセをつけ、その後はVCTF22のシースに通して緩いアールを描きつつ下に向かわせた。もとからの角型コネクターは防水型であり、このままで問題なさそうだ。フレームに沿って下に向かった配線は、上側クロスメンバーの直下で内側に向かい、端子箱右側面前寄りのケーブルグランドから中に入る。黄色い帯はベルクロのテープで、フレームに沿って配線を這わす部分には、主にこれを使う予定である。
いと、内部には手をつけられない。
 で、まずは、イグナイター/イグニッションコイル/ピックアップ/ニュートラルスイッチ/サイドスタンドスイッチ/クラッチスイッチ/リアブレーキスイッチ/TPS/SSRなどから端子箱に入る線を束ねたサブハーネスを作ることにした。
 当初、複数の単線をケーブルグラ

ンドに通す場合には、熱収縮チューブで束ねようと思っていたのに、ここにきて考えが変わった。
 収縮後の熱収縮チューブの固さが望ましい箇所には熱収縮チューブを使い、柔らかいほうがよい箇所にはVCTF22のシース(外皮)を使うことを思いついたからだ。これはなかなか名案で、イグナイターからの10本

の線を7芯のVCTF22のシースに通すのに苦労したものの、通した後の曲がりやすさに思わずにんまり(笑)。ケーブルグランドとの相性も、熱収縮チューブよりははるかに良好で、複数の単線をケーブルグランドに通す箇所はすべてこの方法に決めた。
 いよいよ、残るは端子箱内部のワイヤリング。最後の難関である。
キャブレターのTPSから出た3本の線には、TPSを使いはじめたときに装着した防水型コネクターがついているので、それを生かすべく、適合するメス側のみ購入してサブハーネスを製作。このコネクターの支持プレートは、去年の10月5日に製作済み。気休めに近いゴムシートの内張りと、12極×2/6極×1の端子台を取りつけた端子箱。ここに集まる配線の数は、1本増えて56本になった。2個のダイオードを含め、すべてを美しく、フタが閉まるように結線するのは難しそうだが、楽しみでもある。
TPSからの3本の線を束ねたサブハーネスも、熱収縮チューブとVCTF22用シースの2種を使い分けて製作。端子箱から出てクランクケース上面に沿ってキャブレター底部までをVCTF22のシース、最後の直角に曲がる部分に熱収縮チューブを使用。


<  ひとつ前 ・ 目次 ・ 最新 ・ ひとつ先  >
 
ARCHIVESARCHIVES TUNINGTUNING DATABASEDATABASE HOMEHOME Network RESOURCENetwork RESOURCE    DIARY