2008年5月17日 - 振動対策を後回しにし、ベストセッティングに到達 |
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| ちた。絞っていたパイロットエアはそのままに、パイロットジェットを #15から#17.5に拡大するとともに、パイロットスクリューの戻しを 1/2回転程度小さくしてみたところ、クラッチミートの瞬間(1500rpm近辺)から車重が軽くなったような回転上昇の軽快さが感じられ、トップギア2500rpm からの加速にダルさがなくなり、 5000rpm以下の全回転域で加速がスムーズかつ良好になった。 この段階でパイロット系はほぼ完成したのに、メイン系は余計なイタズラのせいで遅れてしまった。写真の装置がそのイタズラである。ダイアフラム下側室の大気開放通路に、直径2mmのバイパス穴を設けたワンウェイバルブを取り付け、負圧ピストンの上昇時にはバイパス穴からのみ空気を吸い、下降時にはワンウェイバルブが開くシカケだ。 狙いはもちろん、負圧ピストンの上昇速度を抑えつつ、下降は従来どおり瞬時に…である。が、これは走りだしてすぐにダメだとわかった。たぶん、バイパス穴が小さすぎたのと、そこに至るまでの管長が長すぎたのが原因だろう。50ccスクーターなみの加速はできるが、それを超えようとしてスロットルを開けると失速してしまう。とりあえず、道端で先端のバルブのみ取り外した。 すると今度は、加速(負圧ピストンの上昇)は前と変わらないのに、減速(負圧ピストンの下降)は前よりも良くなっている。#1&#2気筒、 #3&#4気筒それぞれの間にあった別個の大気開放通路を2本まとめたので、合計通路断面積が小さくなったのと、途中に折れ曲がりや合流がで |
| でき、空気の流出にほどよい抵抗が加わったからだろう。低回転ではあまり変わらないが、高回転時に一気に全閉にしたときのショック(一瞬の強烈で不快なエンジンブレーキ)が和らいだのだ。怪我の功名というヤツである。配管の取り回しを少々変更したうえで、この2→1方式(バルブは設けない)の大気開放通路は継続使用することにした。 もうひとつ、やりすぎを承知でや ってみたメインジェットの#115から #135への拡大は、やっぱりやりすぎだった。普段の走りではまったく問題はないが、 7000rpm以上で全開にすると、ボボボッ…と、カブったような感じで失速する。最初にその症状が現われたときはびっくりした。今までそういう体験をしたことがなかったから、どこかが壊れたのかと思った。が、グローリーホールの佐川くんに聞いてみると、適正よりも20番も大きいメインジェットをつければ、そういう症状が出て当然らしい。素直に#115に戻すことにした。 ただ、どんな回転域のどんなスロ ットル開度のときに、負圧ピストンの開度がジェットニードル効果域を出てメインジェット効果域に入るかがわかったのは大きな収穫だった。 このあたりまで煮詰まると、パイロットスクリュー戻しの 1/8回転だとか、 点火時期の0.5度の差によるエンジンの変化が体感できるようになり、微調整の結果、遂に、ASウオタニのSPIIフルパワーキット装着後の“個人的ベストセッティング”と言えるところに到達した。…と同時に、振動対策にも、かなり有効に違いないと思える方法が見つかった。 |
振動対策(防振ではなく制振)をあれこれやっているうちに、マシンの現状と自分の好みに合ったキャブレター&点火時期セッティングの方向性が見えてきた。問題の振動は、何段階かのステップを経て、当初よりはかなり低減しているものの、まだ満足のできるレベルではない。 しかし、せっかく良好なセッティングの方向性が見えてきたのに、振動対策に振り回されるのは気分が良くない。で、振動対策はいったん中断し、ベストセッティングを探ってみた。ヒントは、これもキャブ仙人殿との会話の中で発見した。パイロ ットジェット(スロージェット)とパイロットエアジェット(スローエアジェットまたはエアスクリュー)の組み合わせについて…である。 小さいパイロットジェットと小さいパイロットエアジェットの組み合わせでも、大きいパイロットジェットと大きいパイロットエアジェットの組み合わせでも、同じ濃度の混合気を得ることはできるが、パイロット系にかかる吸入負圧が高まったときは、大と大の組み合わせのほうが薄くなる。なぜなら、液体よりも気体のほうが、負圧の増大によって流量が増加しやすいからである。 またしても目から鱗がボロッと落 |
セッティング項目 | Fuel Level | Main Jet | Needle Jet Holder | Main Nozzle | Jet Needle | J.N. Clip Pos. | Diaph. Spring | Pilot Air Jet | Pilot Jet | P.S. Turns Out | 以前の個人的ベスト | STD | 100 | 5EA-10 | P-6 | 5DL39 | 3 | 4r cut | 145 | 17.5 | 1.75 | 今回の個人的ベスト | -3mm | 115 | 5EA-10 | P-0 | 5DL39 | 4 | STD | 120 | 17.5 | 1.375 |
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