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| しても“おおっ、いいぞ!”と感動するほどではなかったし、ましてや当時のように、走っているあいだじ ゅうずっと操安性に感銘を受け続ける…といったこともなかった。 それなのに、5カ月近くもの間、大して気にしていなかったのは、2年前と今では走り方がかなり違うからだ。エンジンが気持ち良いから、とにかく加速する〜スピードが高くなる〜減速が激しくなる〜旋回開始時のロール方向への入力が大きくなる…というスパイラルの中で、エネルギーが大きい状態での操安性しか気にしていなかったのだ。 これではまるで、ストリートバイクの試乗をクローズドサーキットでしたり、峠道を攻めたときの評価しかしないのと同じではないか。そんなバイク造りはどこかの店に、試乗はだれかさんに任せておけば充分である。少なくとも爽快チューンの目指す姿ではなかったはずだ。 きっかけは、爽快チューンHP内のBBSにあった。 にえさんをはじめ、何人かに、2年前との操安性の違いを指摘されたり、とっつきにくいとか筋肉質だとかいう評価をいただいた。自分でも、以前とは操安性が異なっているのはうすうす気がついていたが、正直言って、最初のうちは何が原因かわからなかった。 そこで、にえさんと初めて交換試乗をした 2006年4月末の整備記録を読み返してみた。すると、車体まわりの状態がとても良好だったことが |
| わかった。フロントフォークオイル交換後約1300km、リアタイヤ交換後約1200km、フロントタイヤ交換後約1000km、その後前後の車高調整をあれこれ試してベストセッティングが出た直後だったのである。 タイヤ交換はもう少々走ってからでないともったいないので、試しに13,575kmぶりにフォークオイルを交換してみた。動きが悪いと感じたことはなく、減衰能力が低下したとも思えないフォークオイルを替えるのは、もったいながりの私には少々抵抗があったが、思い切って替えた。 するとどうだ。発進した途端に違いがわかり、家から出てすぐの交差点の左折が楽になり、どんな速度域でも直進安定性が高まっており、高速コーナーでは安定感が、低速コーナーでは旋回性が向上していた。 おそらく、フォークオイルの潤滑能力が、気づかぬうちに低下していたのだろう。激しくブレーキをかけながら路面の凹凸に突っ込んだり、高速コーナーで段差やうねりに乗ったときのような高荷重時には問題がなくても、平和なクルージング中にスロットルを戻したり、コーナーの入り口で首をかしげる程度の低荷重時には充分にフォークがストロークせず、必要な減衰力が発生していなかったのが原因だろう。 今朝の約130kmの試乗では、2年前と同じように、走っているあいだじ ゅうずっと、期待どおりの操安性を味わい続けることができた。 |