コーナー後半では、リアまわりのオーバーホール以後の好印象はそのままに、旋回力を加減しやすくなっているような感じである。 伊賀から関までの名阪国道では、以前にも増して衝撃吸収性と路面追従性が良くなったのが感じられた。ゼブラゾーンや三三七拍子ラインを越えるときの感触が気持ちよくて仕方なく、正しく整備し、アッシュの58番のフォークオイルを入れた STDフォークは、強いブレーキさえかけなければ、自分にとって満点以上の性能を持っていると再確認した。 やはり私には、乗車1Gを中心に、±20kg程度の荷重変化に対する姿勢変化が大きめ/速めで、わかりやすいスプリングが合っているようだ。レートの低いスプリングほど、小さな荷重変化でもよく動くのは、上の図からも明らかだ。加減速や路面からの衝撃で変化するのは“荷重”であり、荷重変化の結果としてフォークが伸縮するのである。 |
| ファクトリーフラットアウトに着き、カートリッジエミュレーターのセッティングについてあれこれ教えてもらった後、昨日までのテスト結果や今日ここまでの走りの印象を交え、カートリッジエミュレーターは何としてでもSTDの2段レートスプリングと組み合わせて使いたい…と話すと、読者でもある高島さんの反応は“やはり…”という感じだった。 そして、 外径29mmのSTDスプリングに適合したFEGV S3501を、最も小さい FEGV 2901(外径22.7mm)に交換し、最強から最弱まで全種類のリターンスプリングのセットを貸してもらうことになった。 どうやら私が狙っているセッティングの方向性は、エミュレーター本来の使い方とは少々異なっているようだが、圧側減衰力をコントロールするためのバルブであることに変わりはなく、手間を惜しまずにセッテ ィングすれば、 必ずSTDを超える性能が得られると確信している。 |