XJ900の爽快チューン
2010年7月4日 - イグニッションコイルとレクチファイア・レギュレターの移設   
     
レクチファイア・レギュレターのステー一体型ケース。フレームナンバーの確認用に、右側には透明なポリカーボネイト板を使用。
 6月10日のダイアリーと 7月1日発売の バイカーズステーション8月号をご覧になればおわかりのように、このところの我がガレージは工房と化している。エアクリーナーボックスに続いて製作したのは、イグニッションコイルのマウントレール&ブラケットと、レクチファイア・レギ
ュレターのステー一体型ケースだ。
 イグニッションコイルは、シリンダーヘッド(スパークプラグ)の近くにある必要はまったくない。点火系の二次側ループを構成するイグニ
ッションコイル〜プラグコード〜プラグキャップ〜スパークプラグ(抵抗入りの場合はその抵抗も)そしてあのプラグギャップ(火花隙間)などもすべて直列につながっているから、その中で桁違いに小さいプラグコードの抵抗値が 仮に2倍になったとしても、二次側ループの合計抵抗値は1%も変化しないのである。
 で、今回の“電装系の一新”に合わせて、イグニッションコイルをクランクケース後方〜スイングアームピボット間の隙間に押し込むことにした。もともとこの場所にはダミーウェイト(1kgの鉛の塊を2個)を積んでいたので、今回はそれを撤去して、イグニッションコイルの重さを車体の左右重量配分適正化(右側の重量化)に使おうというわけだ。

 イグニッションコイルの配置における課題は3つ。熱、振動、ノイズ対策である。熱については、それ自体が高温になるわけではないので、主に外部からの熱をどうコントロールするかが問題。下をシリンダーヘ
ッド、上と両脇をガソリンタンクに囲まれた隙間に押し込まれた STDのイグニッションコイル設置場所と比べれば、こちらのほうが少々マシとはいえ、クランクケースの熱が伝わりにくく、クランクケース下にある排気管集合部からの熱気が逃げやすくしておかなければならない。これからも遮熱、導風対策の追加など、必要に応じて手を加えていくことにして、今回の製作は一段落。振動対策は万全(STDは 無対策に近い)だし、ノイズ対策は、リーク対策と合わせて、プラグコードの選定〜製作のときに、きっちりやりたい。
 続いて、レクチファイア・レギュレターの移設。こちらはイグニッシ
ョンコイルと異なり、それ自体がどんどん熱を出すので、できるだけ風通しのよい場所に設置したい。で、車体各部を眺めていると、ヘッドライトハウジングの背後(フレームのステアリングヘッドパイプとの間)に、こいつを無理なくマウントできるスペースが見つかった。今回の改造に着手するまでは、醜いワイアー

ハーネスに占拠されていた場所だ。
 冷却に好適なだけでなく、ここにレクチファイア・レギュレターを置けば操安性にも好影響があるに違いない。 以前から自分のXJ900に欠けていると感じていた最高速付近での安定感が、ステアリングヘッドまわりの重量化によって、増してくれるのではないかと期待している。
 悩んだのはステーである。ステアリングヘッドパイプに穴を開けたり溶接したりはしたくないし、他の部分の追加工も最小限で済ませたい。
…となると、使えそうなのはフレームのガゼットにもとから開いている直径8mmの穴(左右とも)と、 ステアリングヘッドパイプの上端部から右側にのみ突き出たカウリング取りつけ用のネジ穴だけだ。
 おまけに、右側にはフレームナンバーが打刻されているから、外から簡単に見えなければならない。これらの条件を満たすべく考えて製作したのが、上の写真のようなステー一体型ケースである。レクチファイア
・レギュレター本体をケースに止めるOリングは、脱着しやすさよりも防振を狙っての採用。Oリングのフ
ックには、ホームセンターで見つけた“アルミサッシ用戸車”の一番小さいヤツからもぎ取ったコマをタッピングビス+接着剤で装着した。
フレームに装着したところ。各部の干渉を避けるために、クラッチワイヤーには系列車中最長のXJ650Special用の物を使用。レールにアルミ角パイプを使用し、クランクケース側のブラケットにピン&クリップ止め。角パイプが熱気を逃がす煙突になるか?エアクリーナーボックスの吸気口には、写真のファンネルを取りつける予定。フィルター内に入る筒は、製作を依頼中である。


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