こんな場所にバッテリーを置いてしまったからには、遮熱と導風をし っかりしなければならない。 遮熱については、バッテリートレイの底とシリンダーヘッドカバー上面の間を通り、キャブレターの上を経てエアクリーナーボックス前半部に達する遮熱板を設け、導風については、遮熱板とフレームの2本のタンクレールで囲まれた四角形断面のダクトを、燃料タンクに隠れた全区間に設けようと考えている。 このダクトが計画どおりに完成すれば、バッテリーは、そのダクトの中に吊り下げられた格好となる。 だが、いくらダクトを作ったとこ |
| ろで、入り口からちゃんと空気が入 って来なければ無用の長物と化す。せっかく、おあつらえ向きの導風穴があるのに、そこをオイルクーラーで塞いでいるXJ900のSTDレイアウトは、エンジンオイルの冷却には有効でも、穴よりも後ろの部分の冷却にはあまり役に立ってなさそうだ。 かねてから、このマシンにおけるオイルクーラーの存在意義に疑問を持っていた私としては、思い切って撤去する、またとないチャンスではある。が、さんざん考えたあげく、今回もまた撤去は見合わせた。 その理由は意外と平凡だ。ここにオイルクーラーがないと、見た目に |
| “しまり”がないような気がするからだ。燃料タンクの前端下部にエアスクープ(シリンダーヘッドへの導風用)を持つXJ750E2/900の場合、そのエアスクープがオイルクーラーと一体感のあるデザインだから、オイルクーラーがなくなると、ヒドく間抜けに見えてしまう。 でも、フレームの穴よりも後ろの部分の冷却のためには、ないほうがよいのは明らかなので、 昔のTT-F1マシンのラジエターを真似て、部分的にフィンを取り払い、風通しをよくしてみた。撤去した場合の間抜け感とは逆に、怪しい迫力が増したと思うのだが、いかがだろうか。 | |