XJ900の爽快チューン
2011年4月24日 - オイルクーラーを撤去、リアショックを装着し、外で各部の点検と調整   
     
1年半ぶりに出所して「久しぶりのシャバは気持ちええのう…」てな感じだろうか。背後の空き地の草刈りが中途半端なのも、このところ、暇さえあればバイクをいじっていた証拠である(笑)。
 本格的な路上復帰までにやるべきことは、まだまだいっぱい残っている。とはいえ、エンジンがかかれば楽にガレージに入れることができるから、外に出してみたくなった。
 1年半の間、一度も出さなかったのは、自走できないバイクを押してガレージに入れるのが、とても重く苦しく、危険でもあるからだ。
 で、ようやく自走できる状態にな
ったので、とりあえず転がすために必要な最低限の作業を済ませた。それが表題の、オイルクーラーの撤去とリアショックの装着である。

 おっと、その前に、キャブの同調不良&回転下降の遅さの原因追求と対策をしたのだった。これには参った。…といっても、難しかったのではなく、呆れたのである(笑)。
 原因は結局、1&2番気筒のインシ
ュレーター(キャブレタージョイント)取りつけボルト(各2本)のうち、下側のが1本ずつが抜けていてインシュレーターとシリンダーヘッドの間に隙間が生じ、そこからエアを吸っていたからだった。
 ボルトが抜けていたのは、ここに交流発電機からの配線のクランプを

共締めしようかと検討したことがあり、そのときに抜いたまま忘れていたからだ。なので、原因がわかれば対策は簡単。ボルトを2本差し込んで、締めつけただけで終わった。
 対策の効果はテキメン。アイドル回転時の安定感と静粛感は過去最良の部類で、 1000〜2000rpm間でゆっくり回転を上下させたときの4気筒の足並みの揃いぶりも申し分なし。
 やはり、時間をかけて慎重に、目視でできる限界まで、微小開度時の4つのスロットルバルブの開き具合を揃えた効果は大きいようだ。
廃止と決めたあとも、この状態で、ずっとエンジン前方にぶら下がっていたオイルクーラーを、ついに撤去する日がやってきた。アダプタープレート(ホース取り出し口)を外し、そのボルト穴にフィルターカバーを取りつければ撤去作業は完了である。
 エンジンがかかれば暖機ができ、交換のためのエンジンオイル排出が楽になる。配管をつないだまま、外したオイルクーラーをずっとぶらさげたままにしていたのは、オイルク
ーラーの撤去とオイル交換を同時に済ませたかったからだ。
 で、ようやく好機到来。オイルパン底部にあるドレンボルトを緩めて普通にオイルを排出した後、フィルターカバーとフィルターを外し、さらに、その基部にあるアダプタープレート(オイルクーラーへ往復するホースの取り出し口)を外す。

 この時代のヤマハ車の多くは、フ
ィルター&フィルターカバーとクランクケースの間に“ゲタ”を噛ます形でアダプタープレートを取りつけている。だから撤去も簡単で、アダプタープレートを外し、それを取りつけていたネジ穴に、フィルター&フィルターカバーを留めるボルトをねじ込むだけで済む。
 また、 XJ650/750/900系とXJ/FZ/
FZR400/600系のフィルターまわり寸法は共通なので、FZR400あたりのアダプタープレートを使えば、フィルターのカートリッジ化もできる。

 まあ、そのあたりは、将来の改造における選択肢のひとつとして残しておくことにして、今回は、ただ単純に、XJ900のSTDアダプタープレートを外すだけにしておいた。
 フィルター&フィルターカバー装着後に入れたオイルは、もちろん、アッシュの FSE MotoSpec 10W-50である。今回、1513kmという短い走行距離で交換したのは、オイルクーラ
ー撤去作業にともない大量に排出しなければならなかったからであり、おまけに1年半の長期放置後とあって、再使用を断念したためだ。
リーク対策をより完璧にすべく、イグニッションコイルとプラグコードの隙間をシリコン+エポキシ系接着剤MOS7でシールした。「わかっちゃいるけどやめられない」のノリで、絶縁スリーブの上にワイヤーロック。乱暴なメカが引っかけて抜いてしまうのを防止。
 オイルクーラーの撤去〜オイル交換に続いて、外して保管していたリアショックを、簡単に掃除をして装着した。このとき、左側のロッドにオイル漏れらしき痕跡を発見した。
 ところが、よく見ると、それはオイルではなく、もっとはるかに粘度の高い、硬化する前のゼリー状瞬間接着剤のような質感の物体だった。漏れ出たダンパーオイルが変質したのか、最後に乗ったときに何物かがロッドに付着したのか…。
 原因の追求と対策はあとまわしにして、とりあえず、装着する前にセ

ッティングを確認しておこうと、伸び側ダンピング調整ダイアルをいっぱいまで締め込み、自己基準の17段まで戻そうとしたら、ロッドに異物が付着していた左側のみ、ダイアルのクリック感がなく、空回りする。
 慌ててダイアルまわりをバラしたところ、調整ロッドが入り込んだまま戻ってこなくなっているのが原因と判明した。ロッドに付着している
“ネバネバ”が内部にも入り込み、ダンパーのバルブまわりにからみついているのかもしれない。オーバーホールまたは交換が必要である。

 トラブルにはあとで対応するとして、リアショックを装着して転がせる状態になったマシンを、1年半ぶりにガレージから表に出した。そして、アイドリング〜空ぶかしなどを繰り返しつつ各部を点検。電装系にはまったく異常なく、エンジンは絶好調。そこまで確認してからシートを取りつけ、跨がったままガレージのゲート兼スロープを駆け上がり、再び所定の位置に停車した。
 そして、もう頻繁に抜く必要はないと判断し、プラグコードをイグニ
ッションコイルに固定した。


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