2012年5月27〜29日 - F800Sのエンジンオイル交換&TRX850の整備と朝練3連発 |
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夜会仲間のがんちょさんからメールが来たのは先週のこと。 F800Sのエンジンオイルを交換したいので、アッシュの FSE MOTOSPEC 10W-50を3本、取っといてもらえませんか… との注文である。彼もまた熱烈なア ッシュファンで、SRX600にも同じオイルの10W-40を入れている。 当初の「来週末に交換するので、金曜の夜に取りに行きますわ…」という予定を変更して、朝イチにウチまで乗ってきてもらってオイル交換をし、その後どこか近場に朝練に行こうということになった。ウチだと廃油の処理(ペール缶に溜めておいて、一杯になれば卸元が引き取りに来てくれる)も楽である。 日曜の朝8時ごろに到着したがんちょさんの F800Sを整備台に載せ、さっそく古いオイルを排出。粘度低下/スラッジの生成/摩耗粉の混入はいずれも認められないが、4000kmにしては色がやや黒い。おそらく、カーボンの吹き抜けが原因で、飛ばし屋がんちょさんが朝練専用車のよ |
| うにして高負荷運転を続けているから致し方なし。 FSEシリーズにしては少々短いインターバルでの交換ではあるが、無交換で夏を乗り切れないのなら、今替えて損はない。 F800Sのドレンボルトは、 サイドスタンドで停めたままでもオイルが抜けやすい位置にある。だが、その状態で抜けきったと思っても、直立させると少し出てくる。で、それが出なくなっても、傾けるとまた出てくる。オイルパンの底部に、ドレンボルト穴よりも低いわずかな凹みがあるのではないだろうか。 立てたり傾けたりを何度か繰り返して、糸状のオイルが滴(しずく)に変わり、それが毎分1滴以下にな ったところでドレンボルトを締めつける。新品の銅ワッシャを用い、ネジ部と座面にスレッドコンパウンドを塗り、締め〜緩めを何度か繰り返した後に規定の1割減程度のトルクで締めつけ完了とした。自車のときよりも相当に慎重なのは、お客さんのマシンだから当然である。 |
| 新油の注入は、この時期なら缶を温める必要なし。ただ、 FSEの場合は缶の内側に付着した成分が残りやすいので、よく振ってから入れたほうが良い。低温流動性(室温なんてのはエンジンオイルにとっては“低温”である)も消泡性も良いアッシ ュだから、泡立ってもすぐに消えるので、激しく振って大丈夫。 2缶(2リットル)入れたところでエンジンを始動し、30秒ほどアイドルさせて停止後、30秒ほど待ってオイルレベルを測定。50cc程度注ぎ足しながら測定を繰り返し、油面がレベルゲージのMAXとMINの中間にな ったところで注入を終えた。 オイル交換の後は、予定どおり朝練である。最近見つけた奈良県道38号のことを話すと「そんなええとこがあるんやったら行きましょう」ということになり、まずは岩船寺〜柳生経由で名阪国道針テラスへ。休日昼間の針テラスはあまり好きじゃないが、ウチから“ええとこ”に行く道中にあるので、ここで小休止。 |
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ツーリングの待ち合わせには遅く昼メシには早い時間だったからか、思ったよりバイクの数は少ない。20 〜30台といったところか。空いたスペースにテキトーに駐車して歩き出すと、一般のバイクに混じって、2台の白バイの姿が見えた。 ウルサく臭いバイクの取り締まりかと期待したが、そうではなく、二輪車対象の“啓発”活動中だった。2人のおまわりさんは、まわりのライダーたちと和やかに談笑しながらA5版のビラを配っている。 “山間部での交通事故に注意”というタイトルの奈良県警制作のビラを1枚もらい、立ち話をした。取り締まるだけではなく、こうした啓発活動をするのはとても良いことだ。併せて、ウルサく臭いバイクへの改善指導もやってきただきたい。 針テラスでの休憩が長引いたので急いで長谷寺方面へ…といっても、すぐそこだ。初めて来たがんちょさんに地理関係を理解してもらうべくいったん長谷寺門前まで下り、そこ |
| から引き返して滝倉バス停へ。 18日に“なかじぃ”さんが足まわりのチェックをしたのと同じ区間を往復し、この日は単純に“朝練”を楽しんだだけで帰宅した。 ● 翌28日月曜日も朝から晴れ。2誌の原稿が片づき、1誌の締め切りには1週間近く余裕があるから、早起きして雑用をささっと片づけた後、単独の朝練に向かった。 目的地は、滋賀県甲賀市朝宮〜大津市大石間の国道422号だ。 初夏の朝、早起きしてここを北向きに走るのは、鯖街道に次ぐ個人的セカンドベストな場面設定である。 この区間では、エンジン/足まわりとも、能力の8割(衝撃吸収性だけなら9割)程度まで使って走れるから、マシンの調子が良ければ良いほど、ここを走る機会が増える。 北行の場合はほとんど下り坂のため、トップギアのままでも心地よい加速が楽しめるから、シフトダウンせずスロットルの開閉のみで走り続 |
| けるのが、ここに合った走り方。乗用車でゆっくり走れば、何ていい道なんだ…と思う路面も、バイクで走ればかなり荒れているのがわかる。 コーナーに入ってぐ〜っと沈んだ前後ショックが路面の凹凸によって激しく伸縮し、ときには追従しきれない長周期のうねりによって車体がぐらぐら上下に揺れても、不安にな ったり乗り心地が悪いと感じたりすることはない。エンジンのトルクもタイヤのグリップも車体の剛性も、そしてもちろんライダーの技量も含め、すべてが“ほどほど”で、うまくバランスしているからだろう。 ● 29日は、火曜定休の“なかじぃ” さんを鯖街道にご案内のあと、ウチでTRX850の整備をすることになっていた。朝8時にXJ900+TRX850の2台でウチを出て、2日連続で大石バイパスを駆け抜け、瀬田から湖岸道路 〜琵琶湖大橋のルートで道の駅米プラザへ。なかじぃさん曰く、奈良県道38号よりも大石バイパスのほうが |
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よほどニュルブルクリンクに似てるんじゃないか…とのこと。 なるほど、そう言われてみればそんな気がする。それなら、これから向かう鯖街道は、さしずめスパ・フランコルシャンといったところか。 琵琶湖大橋米プラザでSRX600(セルつき)の“とべない豚”さんが合流。3台で朽木の道の駅を目指す。今日は珍しく、出発前に満タンにしてこなかったので、鯖街道に入る前に給油。292km走って13.46リットルだから21.69km/L。 17km/L台だった 3〜4月頃よりマシとはいえ、もうち ょっと改善したいところである。 走りだしてすぐ、給油による操安性の変化が気になり、鯖街道に入る三叉路の信号待ちでリアのプリロードを1回転減らす。理由は不明ながら、最近、ガソリンの残量による操安性の違いが顕著で、空タン時の不安定感だけでなく、満タン時の安定感も以前より強くなっている。それを“安定”と肯定的に捉えているうちはいいが“鈍重”と感じ始めると |
| 何とかしたくなり、信号待ちの間にプリロードを抜いたのである。 その効果が現われたかどうかは別として、あまり好きじゃない花折峠手前の4つのヘアピンを、いつもより気持ちよくクリアできた。そこから先は、いつもどおり、緩急のメリハリをつけた走り(気合いを入れる数個のコーナー以外は軽く流す)で朽木の道の駅に到着した。 前後ショックを今の仕様にしてから初めて走る木戸口の橋では、おそらく過去最速のペースで駆け抜けたにもかかわらず、以前のように橋上で激しく車体が暴れたり、それによ って緊張感が高まったりせず、何ごともなく通過してしまった。性能ア ップは実感すれど“ぐらぐら感”が味わえないのは物足りない(笑)。 朽木に着いたら、どこかでお茶でも…と、思っていたのに、道の駅は定休日。前に行ったロフトカフェも休みだったので、鯖街道を南に引き返し、道中、遅いくせにセンターラインオーバーを繰り返す前のクルマ |
| に教育的指導をしたりしながら、堅田まで行って小川珈琲でブランチ。 その後は、再び琵琶湖大橋を渡って湖岸道路に入り、とべない豚さんと途中で別れ、なかじぃさんと2台で、来た道を引き返す。草津あたりから雲行きが怪しくなり、大石バイパスに入るあたりで激しい雷雨に。とっさに大木の下にバイクを停め、神社の建物で雨宿りをしたので、人車ともほとんど濡れずに済んだ。 あとは、ウェットの道を安全に走りきって帰宅。昼食後、TRX850を整備台に載せ、ドライブスプロケットの交換(17T→16T)とクラッチ構成パーツの確認、シフトアームの交換(ガタあり→新品)などをした。 これらは、18日の試乗で“問題あり”と感じた箇所の改善の一環で、このあとさらに、加速ポンプの無効化、フロントブレーキマスターのセミラジアル化とそのついでにブレーキホースの取り回し変更、クラッチジャダースプリングの装着などを試してみることになった。 |
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