勢いよく流れていたメインボア内の空気が瞬断され、バタフライバルブ裏面〜負圧ピストン底部あたりは瞬間的に高圧となるはずだ。そうなれば、負圧でリフトしていた負圧ピストンは瞬時に最も下まで下がる。 ここに2つほど余談を挟みたいのだが、長くなるので、いずれ別項を立てるとして、急激な全閉時の瞬間的な高圧がなくなった後、恐ろしい勢いでバタフライバルブの隙間から吸入される空気は、負圧ピストン底部の隙間(バタフライバルブ全閉時の隙間よりははるかに大きいが)をも流れており、そこに、弱いとはいえ負圧が生じ、それによってメインノズルからガソリンが押し出されている可能性はある。そうならないために負圧ピストン底部の隙間を大きめにしている(上の写真は負圧ピストンが下りきった状態。バタフライ |
| バルブは大きめに開け、ジェットニ ードルは外して撮影)のだろうが、それでも無流出とは考えにくい。 そこからさらに、エンジン回転の下降に伴い、徐々に負圧が小さくなり、最後にはメインノズルからのガソリン流出は止まる。この“止まりぎわ”が問題ではないか。風呂のシ ャワーを横に向け、水を勢いよく出した後、徐々に栓を絞っていくと、最初はシャーっと何本もの線状だった水流が、あるところからドボドボ っと、何本かがまとわりついた流れ方に変わり、やがて止まる。 この“ドボドボ”が起きるのが、ちょうど 3500〜4000rpm近辺で、うまく空気と混ざり合わない生ガスが燃焼室内に入り、スムーズな燃焼の進行を妨げているのが振動の原因ではなかろうか。いずれにせよ、もう少しテストと考察を続けてみたい。 |