相手が何であれ、どんな種類の塗料であれ、苦手なことに変わりはない。速く塗ろうとして垂れたりボテボテになったり、十分に乾いていないのに触ったり重ね塗りをしたり…と、治ってないのにカサブタをめくるような失敗が多い。要するに“いらち”といえばまだ聞こえが良く、実は根気がないのが原因か。 苦手だから、今までできるだけ塗装を避けてきた。バイク関係では、去年の今ごろ、クランクケース/シリンダー/シリンダーヘッドなどの塗装をしたのが、ほとんど初めての経験である。木工は好きだからいろんな物を造ったのに、色を塗るのは今回が初。五十の手習いである。 だから、今回の作業台、道板、床なども、できれば塗らずに済ませたかったのだが、コイツらは、家具や室内の棚などとはわけが違う。温度や湿度の変化をもろに受け、オイル |
| /ガソリン/水/砂/タイヤの成分などで汚されるから、材木の保護のための塗装をしたほうがよい。 で、とりあえずホームセンターの塗料売り場に行った。最近のホームセンターは親切である。塗料缶が並んだ棚の上に、用途に応じた塗料の選び方や塗り方の要点を書いたパネルを掲げている。初体験の木の塗装に、これはとても参考になった。買わせるためのガイドだから、読んでいるうちに“オレにもできる”って気になる。シリコン系のシーラーなるもので下地処理せよ…と書かれていたので、素直に従って、まずはそれを買った。問題は塗料である。水性にするか油性にするか。かなり悩んだ末、いくつかの理由で水性にした。値段が安い、オレンジ色がある(油性にはなかった)、ローラーや刷毛の後始末が簡単そう…などだ。 家に帰ってさっそく塗ってみた。 |