壁は屋根より難しい。屋根は壁を覆うから、はみ出し量が少々狂っても大丈夫。これに対して壁は、上にある屋根との間の“取り合い”をち ゃんとしなければならない。 ところが、このガレージの奥の方は、壁のことなど何も考えずに柱をコンクリートブロックの側面に固定したうえに、元からあったフェンスぎりぎりのところに柱/梁/登り梁の先端/垂木/波板の先端が集まっている。ほとんど軒が出っ張っていないから、ここに壁を造ろうとすると、屋根との“取り合い”をよほどきっちりしないと雨が入ってくる。 これに対して横の壁は、約1m張り出した軒のおかげで、いいかげんな防水でも何とかなりそうだ。 そこでまず、横の壁を造った。近所の、杉の焼き板を張った民家を見本にして、面積あたりの単価が最も安い杉の野地板を並べた。壁というよりは板塀といった感じである。とりあえず左右の壁を造って風を防い |
| でおけば、安心して奥の壁を張れるから、横壁の仕上げは後回しだ。 奥の壁と屋根の“取り合い”は、結局、樋でごまかすことにした。壁よりも先に樋を取り付け、壁板を樋の裏側に差し込むようにすれば、少なくとも自由落下する雨や水滴が入 ってくることはないはずだ。 こうやって、うまく逃げたとはいえ、壁用の垂木の上端と樋のステーをマウントする方法は考えなければならない。で、この2つの他に、梁 〜屋根の垂木間の目張り(梁の上に登り梁が載り、その上に垂木が載っているから隙間がある)も兼ねて、1×6材をカットしたプレートで隙間を塞ぐことにした。 今まで、すべての柱と板は自分で切ってきたが、ここで初めてホームセンターのカットサービスを受け、1×6材を 幅119mmにカットしてもら った。このプレートは、上側を屋根用垂木にネジ留めし、下側を改造垂木クランプで梁に固定した。 |