XJ900の爽快チューン
2009年3月30日 - フロントフォークセッティング(その9)圧側オリフィスを段階的に拡大
     
XJ900のフォークシリンダー。左が改造前の5mm穴4個、右が改造後の6mm穴6個。ハンドドリルでも容易に作業できた。
左がSTD、右が改造後。穴の縁には、表裏とも念入りに面取りをし、さらに、周囲に2000番のサンドペーパーを軽く当てた。
8mmに拡大。これでもオリフィスの効果はなくならない。なくすほどの拡大は、超高速作動時に抜けた感じになり危険だそうだ。
 カートリッジエミュレーターの説明書(レーステック製)には、圧側オリフィスを直径8mm×6個に拡大せよといった指示が出ている。にもかかわらず、 STDの直径5mm×4個のままでエミュレーターの使用を開始したのは、スペアがあるとはいえ、なるべく修復不能な改造を避けたかったから。 STDのままセッティングが出れば、それに越したことはない。
 ところが、Oリングを装着してリリーフバルブのリフトを測ってみると、5種類のリリーフバルブスプリングのうち、最もばねレートの低い物にプリロードをかけずに使っているにもかかわらず、まったくリフトしていないことが何度かあった。
 これは変だ。走りにはとくに異常はなく、強めのブレーキングのときの激しいノーズダイブもマシになっているのに、高速走行中に路面の突起を乗り越えて“ドドン”ときたり荒れた高速コーナーを攻めて“グラグラッ”ときたあとでも、Oリング位置を見る限り、リリーフバルブがリフトした形跡がないのである。

 一時はOリングの効果を疑ってもみた。縦方向のボルトに通しているから、振動が加わったときに自重で落下したのではないかと考え、取り出したときに、ボルト頭を指でつまみながら、底部をプラハンで叩いてみりもした。が、何度叩いてもOリングが動くことはなかった。
 やはり、本当にリリーフバルブは開いていないようだ。低速/短ストローク作動時には花弁型プレートによるリーク隙間だけで流量が足り、高速/長ストローク作動時にはリリ
ーフバルブよりも(作動速度に対してダンピングフォースがプログレッシブに増大する)圧側オリフィスが効いているのが原因かもしれない。
 そこで、エミュレーターに本来の効果(リリーフバルブによるダンピングフォースの制御)を発揮させるためには、圧側オリフィスを拡大したほうが良さそうな気がしてきた。
 だが、私の乗り方は極めてジェントルである。フォークのストロークスピードなど、戸田隆先生の半分にも満たないのではないか。

 そう思って、 最初は慎重に、4個の5mm穴を6mmに拡大するとともに、もう1セット、6mmの穴を追加した。その結果、 5種類の真ん中のレートの青いスプリングに3回転もプリロ
ードをかけた状態にもかかわらず、リリーフバルブは、 わずかO.3mmとはいえ、明らかにリフトするようになった。続いて最も弱いスプリングを試すと、リフトは1mmに増えた。
 このときの試乗メモには“このままずっと乗ってもいいとさえ思える乗り心地の良さとスポーティーな旋回フィーリングをあわせ持ったセッティング”とか“旋回力の強さは過去最高。 こんなによく曲がるXJ900に乗るのは初めて”とか“ぐいぐい曲がるくせに操舵力(保舵力)は通常と変わらず、切り返し時も過不足ない反応が得られ、好ましい”など絶賛に近い言葉が並んでいる。
 欲張りな私は、そこで、5mm穴4個を6mm穴6個にしてこんなに良くなったのだから、説明書どおりの8mm穴6個にすれば、さらに良くなるに違いない…と考え、それを実行した。


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