XJ900の爽快チューン
2009年4月2日 - フロントフォークセッティング(その12)フォークオイルのブレンドに手を出す
     
アッシュのフォークオイルの番手は、40℃の動粘度実測値の数字(単位はcSt=mm2/s)をそのまま使っており、わかりやすい。
4:1”というものだった。 52番というのは、このあたりが最適だろうという私の勘であり、あまりアテにならないが、同じ勘でも、社長のそれはアテになる。さっそく58番と40番を4:1で混合したものに交換した。
 ちなみに、フォークオイルに限らず、オイルの混合使用は、同一ブランド・同一品種の粘度違い同士に限るべきなのは言うまでもないが、混合した場合の粘度はたいてい“加重平均にはならず、低いほうに寄る”
らしい。 40番と58番を1:1でブレンドした場合は「たぶん44番か45番相当になるでしょうね」とのことだ。
 期待の52番は、明らかに58番よりすっきり/40番よりしっとりした感触。伸び側のことも考えれば、やはりこのあたりがベストなのだろう。
 続いて、タイヤの空気圧を見直した。 このところ前230/後ろ250KPaにしていたのは、イレギュラーが定着していたからで、それを以前の自己基準の210/230KPaに戻してみた。
 これによる体感の変化は大きかった。旋回力がかなり高まり、乗り心地の向上も顕著である。フォークの仕様の変化により、同じタイヤでも最適の空気圧が違うとわかった。
 この状態で、手軽なテストコースにしている家の近所の周回路(自宅
〜名刹浄瑠璃寺〜岩船寺〜自宅)を走ってみたところ、圧側オリフィスを8mm×6個にする直前(6mm×6個)と同程度の満足度が得られた。
 あとは、このセッティングをベースに細部を詰めていけば、 STDを超える作動性/路面追従性/乗り心地と、 STDをはるかにしのぐ旋回性と高速走行時の安定感が両立できる…はずである。しばらくこのまま、いろんなところを走って評価したい。
 フォークシリンダー下部の圧側オリフィス径と個数を、 STDの5mm×4個から8mm×6個に拡大し、ようやくエミュレーター本来の、リリーフバルブスプリングのレートとプリロードによる圧側ダンピングフォースのセッティングに取りかかった。
 最弱のスプリングにプリロードをかけないという最初のセットこそ失敗だったものの、3月31日のところに書いたように、ばねレートを上げれば問題は解決する…と確信した。
 が、その前に、以前かなり感触の良かった58番のフォークオイルを試してみたくなり、まずはオイル粘度のみ変更し、どのような症状が現われるかを探ってみることにした。
 結果は悪くなかった。40番のときよりも、マシンの挙動全般がしっとり落ち着き、乗り心地/旋回性ともに向上している。試乗メモに“タイヤの仕事が増えている感じ”と書いたように、グリップが良くなり、タ

イヤの変形が増えているようだ。
 これに気を良くして、さっそくリリーフバルブのスプリングを、1ランクレートの高い青に交換した。
 が、どういうわけか、旋回性の改善は微々たるものでしかなかった。悪くなってはいないが、期待が大きかっただけに少々ガッカリした。
 もう1ランクレートを上げるのはあとまわしにして、再びフォークオイルの粘度を変えようと思った。以前から、40番と50番の中間より少々58番に寄ったあたりが、自分のマシンにはベストマッチするのではないかと思っていた。しかしアッシュには40番と58番の間の粘度がなく、諦めていたのだが、今回、どうしても中間を試したくなったのだ。
 そこで製造元社長(アッシュのオイル開発者)に電話をして、52番を作るには、58番と40番を何対何で混ぜれば良いかを聞いてみた。それに対する社長の回答は“58番対40番を


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