XJ900の爽快チューン
2009年6月11日 - フロントフォークのオイルレベル(油面高さ)に関する考察(その2)
     
エアばね荷重はストロークに対して二乗的に変化するため、コイルスプリングのように、何kgf/mmという表し方はできない。
ブ上端からの距離)を測るだけだ。
 もうひとつ求めておかなければならない数値は、コイルスプリングの体積だ。アルキメデスよろしく、お風呂に浸けて、あふれた水の量で測
ってもいいが、重さを測って、比重(鉄だから7.85)を元に計算したほうが楽だし、たぶん正確でもある。
 ここで陥りがちなのは、フォークの伸縮に伴う油面の上下により、油面上/下にあるコイルスプリングの体積変化をどう計算するか…といった思考の罠である。フォークが縮んで油面が上がれば、油面下にあるコイルスプリングの体積が増え、その分さらに油面が上昇するのだが、そこにとらわれてはいけない。
 油面の上昇=油面よりも上にある空気体積の減少だから、インナーチ
ューブ内に入ったコイルスプリングの体積分だけ空気の体積が減るのである。コイルスプリングのどの位置に油面があるかは、コイルスプリングが直接空気を押しのけるか、フォ
ークオイルを介して空気を押しのけるかの違いでしかない。よって、ストロークに伴う空気体積の減少も、進入したインナーチューブ体積分と考えれば良いわけである。
 その1に書いたエアばね反力を求める考え方を、ひとつにまとめたのが上の式だ。何だかとても難しそうに思えるが、すべて実測または簡単な計算で求められる数値を代入していけば、任意のストローク(st)における エアばね反力(kgf)を求めることができ、その値にコイルスプリング反力を足せば、総合スプリング反力は容易に求められる。
 実際にこの式を用いる場合に少々面倒なのは、圧縮前体積(V0)の求め方だろう。これは、フォークが伸びきった状態で、油面よりも上にある空気の体積である。計算で出せなくはないが、あまりにも複雑で誤差も大きいので、実測するのが良い。これは簡単。通常の方法で油面を調整した後に、フォークを伸び切り状態にして油面高さ(インナーチュー


<  ひとつ前 ・ 目次 ・ 最新 ・ ひとつ先  >
 
ARCHIVESARCHIVES TUNINGTUNING DATABASEDATABASE HOMEHOME Network RESOURCENetwork RESOURCE    DIARY