XJ900の爽快チューン
2010年8月13日 - クラックが入っていたテールライトステーを強く軽い手造り品に交換   
     
板に穴を開けるのではなく、穴の位置を避けて部材を通すことにより、手持ちの材料のみで思いどおりの物が出来上がった。
 さあ、次はテールライトまわりの配線の整理だ…と、端子台を取りつける予定のテールライトボディを外そうとして、イヤなことを思い出した。ステーに入ったクラックを、ずいぶん前にタイラップで応急処置したまま放置していたからだ。
 おまけに、よく見ると、前にはなかった両脇にもクラックが生じ、もう少しで落ちるところだったのだ。

 XJ900やXJ750E2のテールライトステーは、テールライトの他、ウインカー/リアフェンダー/ナンバープレートのステーを兼用する複雑な形状だ。こんなものを作り出したら、また完成が遠のく。…とはいってもこいつのスペアは持っていないし、工期優先で新品購入か…と、いつもお世話になっている部品情報検索で調べてみたら4000円弱である。
 う〜む、2000円だったら買うのになぁ…と思うが早いか、テールライト/ナンバープレート/ウインカー(サブブラケットごと)を外し、自作に向けて検討を開始した。
 板を曲げて作ったパーツの代わりだから、同じように板を曲げれば簡単に作れそうである。しかし、バイスがない環境で板を曲げるのは大変だ。板材も買わなきゃいけないし、
STDのテールライトステー。2mm厚の鉄板を曲げた製法で、これだけで410g。ウインカーステーを合わせると500gになる。最初に丸穴の間にクラックが入り、裏側からタイラップで引っ張っていたのに、今回見ると両脇にもクラックが入っていた。
ジグソーがあるとはいえ、型紙を作
ったり、そのために各部の寸法を決めたりするのはメンドクサい。
 で、何とか、手持ちの材料を使って、極力曲げ加工をせず、手持ちの道具で作れるプランを練った。
 STDのステーに開いた 大きな丸穴は、レンズを外さず、裏側(テールカウル内)からソケットごと電球を脱着するためで、それはそれで便利

な構造である。しかし、この丸穴のせいでステーが弱くなり、クラックが入ったのかもしれず、仮に材料と道具が揃っていたとしても、同じ形状の物を作ったのでは能がない。
 そこで、板(面)をベースに、必要なところだけくり抜くという考えを捨て、帯または管(線)をベースに、他のじゃまにならないところを通す…と、発想を転換した。

 そうすると“な〜んだ、これで充分じゃん!”である。とりあえず、ボツにしたバッテリートレイの第一作の廃材(ホームセンターで買った25×50、 厚さ3mmのアングル)をフレームに固定し、そこに、もっちゃんにもらった7N01材の角パイプ(20
×20、 厚さ2mm)をボルト留めし、どれくらいしっかりしているかを試してみたところ、 どう見てもSTDよ
ネジやリベットが多く、見苦しい裏面。これだけ鉄製のネジ類を使っても、重量は300g弱で、STDよりも200g以上の軽量化。メイン部材のアングルに角パイプを留めるのは、長さ10mmのM6スクリュー。共回りを嫌い、角パイプ内にはTナットを使用。
り強そうだ。 角パイプを3本並べれば、テールライトは支持できる。
 そうとわかれば、この方法で作るのが最も速そうだ。 STDよりも強いだけでなく、軽くもしたい。そして前々から考えていたウインカー位置の変更(わずかに下&幅を片側10mmほど広げたい)も同時に実現する…と、制作上の課題が決まった。
 テールライト以外のパーツの支持

方法のうち、リアフェンダーはすんなり決まった。エアクリーナーボックスにも少し使った、くの字に曲が
った“じゅうたん押さえ”を、わずかに曲げ直すだけで使えたからだ。
 ウインカーも、アングルを使えば簡単にできそうだ。問題はナンバープレートである。板を曲げれば簡単なのに、それではつまらない…というあまのじゃくな気持ちも手伝い、

以前からどこかで使ってやろうと思
っていた“アングルの斜め切り”でいくことにした。ナンバープレートだけを留めるのではなく、充分にし
っかりした 2mm厚のドライカーボン板を共締めするから、左右にまたがるプレートは不要である。
 こうして、またひとつ、自慢の手造りパーツが増えたのに、外からはほとんど見えないのが残念だ。
STDのテールライトステーに取りつけたウインカーと、2mm厚のドライカーボン板から切り出したナンバーサポートプレート。以前(ウインカーを変更したとき)から、ずっと、わずかに下に下げ、左右10mmずつ程度広げたいと思っていたのが実現した。


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