XJ900の爽快チューン
2010年12月22日 - いいものを作りたい願望と早く完成させたい気持ちの葛藤   
     
ダクト取りつけ部分。ダクト側面の4枚のプレートを結合するアングルの間に、裏板に固定するアングルの“足”が入り込む。表側から見たダクト端面。この端面(切り口)は、上下のアルミ角パイプ側面とツライチで、パッキンを挟んで“フタ”が載る。
 また(まだ)箱作りか…と、熱心な読者の方々に飽きられる前に、私自身が飽きてきた(笑)。箱作りなどさっさと終えて、配線を済ませ、新作電装系の作動を確かめたい。
 そう思う一方で、これまでのいろんなバイクいじりの経験によって、暫定措置=恒久措置になりがちな自分の性格もわかっている。今ここで
“とりあえずこうしておいて、動きだしてからああしよう…”と思ったことは、たいてい“ああ”はならず
“こう”のまま終わってしまう。
 だが、この継電器箱は、使ったことも作ったこともない種類の物体であり、実際に使いはじめれば、考えもしなかった不具合が生じるかもしれない。だから、現時点で“ああしよう”と考えつく程度のことは、実は“優”を得るためではなく“良”
や“可”でもなく“不可”を避けるための最低限の改良かもしれない。

 ここにきて継電器箱作りが難航しているのは、防水性と整備性の両立が難しいからだ。完成後、メンテのために、リベットをドリルで揉む、あるいは接着剤を剥がす…といったことはしたくない。やはり、ネジを緩めればフタが外れて内部の整備ができ、フタを嵌め込んでネジを締めれば防水構造になるのが望ましい。
 次号バイカーズステーションの連載記事に“完成させるために仕上がりのレベルを落とす…”といったことを書いたのは、自分の手に負えない高望みをやめるということであって、手に負える範囲で“手抜き”をするという意味ではない。
 で、17日の最後に書いた“裏板の再制作”はすぐにでき、ダクトの取りつけも、今度はアルミのアングルを接着剤のみで貼り付けることにして、すでにアングルの切り出し〜成形までの作業を済ませた。

 ところが、ダクトを裏板に接着してしまうと、当初予定していた+側のアルミ・ブスバーが使えない。端子取りつけネジを回すドライバーを差し込めなくなるからだ。
 そこで、+側のブスバーも−側と同様、横方向からドライバーを差し込めるように作り直した。幸い、+側のブスバーを設置する場所はポリカ板で囲まれており、非導電性のポリカ板を絶縁材として使い、シンプルな構造のブスバーが完成した。
 こうして、難関を突破した感のある継電器箱作り。このペースでいけば年内にワイヤリングに取りかかれそう…と思ったのに、次号RACERSの取材が舞い込み、出張により3日間の遅れが生じることになった。
 …というわけで、残すところ1週間となる年内は箱の完成までで、ワイヤリングは新年に持ち越しということになりそうである。
ダクトの下に、下側角パイプとの間に20mmの隙間がある。そこに、ネジが横向きの+側ブスバー第2作を取りつけた。絶縁をしっかりしたい+側ブスバー。スペーサーもポリカで作り、異物の接触を避けつつ底突きしないよう、多孔型にした。


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