また(まだ)箱作りか…と、熱心な読者の方々に飽きられる前に、私自身が飽きてきた(笑)。箱作りなどさっさと終えて、配線を済ませ、新作電装系の作動を確かめたい。 そう思う一方で、これまでのいろんなバイクいじりの経験によって、暫定措置=恒久措置になりがちな自分の性格もわかっている。今ここで “とりあえずこうしておいて、動きだしてからああしよう…”と思ったことは、たいてい“ああ”はならず “こう”のまま終わってしまう。 だが、この継電器箱は、使ったことも作ったこともない種類の物体であり、実際に使いはじめれば、考えもしなかった不具合が生じるかもしれない。だから、現時点で“ああしよう”と考えつく程度のことは、実は“優”を得るためではなく“良” や“可”でもなく“不可”を避けるための最低限の改良かもしれない。 |
| ここにきて継電器箱作りが難航しているのは、防水性と整備性の両立が難しいからだ。完成後、メンテのために、リベットをドリルで揉む、あるいは接着剤を剥がす…といったことはしたくない。やはり、ネジを緩めればフタが外れて内部の整備ができ、フタを嵌め込んでネジを締めれば防水構造になるのが望ましい。 次号バイカーズステーションの連載記事に“完成させるために仕上がりのレベルを落とす…”といったことを書いたのは、自分の手に負えない高望みをやめるということであって、手に負える範囲で“手抜き”をするという意味ではない。 で、17日の最後に書いた“裏板の再制作”はすぐにでき、ダクトの取りつけも、今度はアルミのアングルを接着剤のみで貼り付けることにして、すでにアングルの切り出し〜成形までの作業を済ませた。 |
| ところが、ダクトを裏板に接着してしまうと、当初予定していた+側のアルミ・ブスバーが使えない。端子取りつけネジを回すドライバーを差し込めなくなるからだ。 そこで、+側のブスバーも−側と同様、横方向からドライバーを差し込めるように作り直した。幸い、+側のブスバーを設置する場所はポリカ板で囲まれており、非導電性のポリカ板を絶縁材として使い、シンプルな構造のブスバーが完成した。 こうして、難関を突破した感のある継電器箱作り。このペースでいけば年内にワイヤリングに取りかかれそう…と思ったのに、次号RACERSの取材が舞い込み、出張により3日間の遅れが生じることになった。 …というわけで、残すところ1週間となる年内は箱の完成までで、ワイヤリングは新年に持ち越しということになりそうである。 |