XJ900の爽快チューン
2011年1月8日 - ETAのスマートパワーリレーE-1048-8Cの仕様と回路を再検討   
     
気温変化に伴う電圧変化を探るべく、シリンダーヘッド上に温度計を置き、それを見ながらバッテリーの端子間電圧を測定。24時間測定の結果、摂氏-4〜12度では12.64〜68Vと、気温による(充放電しないときの)電圧変化は僅少と判明。
 1月5日に“テスト結果の考察〜対応は項を改める”と書いたまま、今日まで更新が滞っていたのは、1日がかりで気温変化に伴うバッテリーの電圧変化を測ったり、その後に再テスト〜充電〜再々テスト…といった面倒なことをしていたからだ。
 で、結論から言うと、1月5日に書いた6通りの組み合わせ中の3)、つ

まり“電源+→ウインカーリレー→
SSR→電球→電源−” という回路は残念ながら使えず、1)または2)、つまり “電源+→SSR→ウインカーリレー→電球→電源−”または“電源+ →SSR→電球→ウインカーリレー→電源−”のいずれかでなければダメだということが判明した。
 これにより、当初予定していた簡

潔なワイヤリングはできず、ウインカーリレーを2個にするか、前後左右合わせて4個の電球(+2個のパイロット球)〜ウインカーリレー間に専用の“戻り線”を設けるか、いずれにせよ見直しが必要になった。
 ウインカーリレーと戻り線のどちらを追加するかは、今後、両方をテストして決めようと思っている。
左の縦の線が負荷側だが、IN+がオフ時も断線検出を可能にすべく、LINE+は制御側にも電力を供給しているようだ。左のようにSSRの上流にウインカーリレーがあるのは誤作動の元とわかり、中または右のどちらかを採用することに決めた。
 結果的にボツったとはいえ、 SSRの負荷側電源ラインの上流側にウインカーリレーを入れようとして数々のテストをし、このブレーカー一体型ソリッドステートリレー (ETAのE-1048-8C)について、 それまで知らなかった多くのことがわかったのは、 今後、このSSRとつきあっていくうえで有益な体験になるはずだ。
 私が購入した8個のE-1048-8Cは、定格電流(7.5A/10A)の違いを除けば、すべて“4-C3D4V0-4U3”という仕様である。詳しくは仕様書をご覧いただくとして、今回の一連のチェ
ックで問題となったのは“D4”というところだ。制御側入力“あり”を示す黄色とシステムの異常を示す赤色のLEDを持つのが“D”で、負荷側

に過電流が流れてブレーカーが効いたとき以外に、負荷側がオンのときもオフのときも、断線があれば赤色LEDが発光するのが“4”である。
 この“SF”インジケーター(系の異常を示す)の詳細をよく確かめないまま、フツーのマグネットリレーと同じ使い方でいけるだろう…と思い込んでいたのが敗因だった。
制御側IN+がオフなら負荷側LOAD+に電流は流れないが、断線の(抵抗が100kΩ以上になった)場合は赤色LEDが点灯。27W×2に加え、H4球の2つのフィラメントを並列に接続した169Wだと、電圧12Vだと14A流れ、仕様書によるブレーカー作動ポイント(定格の1.3倍=7.5×1.3=9.75A)を超えるのでブレーカーが作動。ハイビーム用の60Wのみを追加した114Wの場合は、定格の1.3倍に達しない1.27倍に留まるため、正常に点滅することも確認した。電球負荷の場合、定格の10倍以上と言われる突入電流は、仕様書によるトリップタイム(200ミリ秒)以内に、ブレーカー作動点以下まで減衰しているようだ。
 オフ時の断線警告オプションつき仕様の場合、制御側の+入力がない状態で断線を検出(負荷抵抗の大きさ監視)するためには、どこかから電力を供給されなければならず、それをしているのは負荷側の+(DC12Vライン)以外に考えられない。
 だから、その上流側にウインカーリレーなんぞを入れれば、監視シス

テムが正しく働かず、制御側に入力があった瞬間にスマートパワーリレ
ー内のすべての電子回路が動きだそうとしてトラブったのに違いない。
 今回、悩みから抜け出し、この結論(仮説ではあるが)を導くにあたり、とんさん(@RZV500R謹慎中)に大変お世話になった。電気関係のエキスパートの中でも、この件はこの

人が最もアテになる…と信じて、迷惑を省みず電話をし、向こうとこっちで同じ仕様書を見ながらやりとりを重ねつつ、推論にご協力いただいた。ありがとうございました。
 こうして断線警告を機能させる方法がわかり、あとはウインカーリレ
ー or 戻り線のどちらを追加すべきかのテストを残すのみとなった。


<  ひとつ前 ・ 目次 ・ 最新 ・ ひとつ先  >
 
ARCHIVESARCHIVES TUNINGTUNING DATABASEDATABASE HOMEHOME Network RESOURCENetwork RESOURCE    DIARY