XJ900の爽快チューン
2011年2月5〜6日 - ばっかみたい…と自嘲〜これでええやん…と納得〜しかし結局ボツに   
     
アングルが好きなので(笑)、ここにも使用。とりあえずテキトーなのに穴だけ開けてマスターシリンダーに当て、外形線をケガく。一応完成した第1作。ここでレバーの遠近調整時以外に問題がなかったのが、第2作まで間違いを引きずる原因となった。
 2月2日に“まずは簡単なリアから取りつけ…”と書いたのは、リアの場合、ペダルとピストンの間に充分な長さのロッドがあり、しかもしれが直線的な(ペダル側が回転運動だから、厳密には非直線)動きをするので、ロッドに鉄片を、その脇に近接スイッチ本体を取りつければ、容易にスイッチングできるからだ。
 これに対して、フロントにはロッドがなく、往復するピストンのエンドキャップを、回転するレバー(ベ

ルリンガーの場合はベアリング)が押さえている。エンドキャップに鉄片を取りつけるのは難しいから、レバーのどこかしかなく、回転運動になってしまうのはやむを得ない。
 で、鉄片と近接スイッチ本体を、どこにどう取りつけるか…。ハンドルスイッチのハウジングからステーを伸ばす案、レバーの途中から後方に向けて伸縮するロッドを取りつける案、マスターシリンダーやレバーのどこかにネジ穴を開ける案などを

検討した結果、マスターシリンダーの角度(ハンドルバーへの取りつけ角度)調整が可能で、マスターシリンダーのメンテナンスや脱着が複雑にならず、強度や耐久性に悪影響がないこと…といった条件を満たそうとすると、既存の2本のボルトを使うしかないという結論に達した。
 そうと決まれば簡単なもの…と、得意のアングル細工で作った第1作が上右の写真だ。これはこれで、ち
ゃんと作動するし、ON/OFFのタイミ
第1作よりも近接スイッチ本体を遠ざけたところ、向きの不適合があらわになった第2作。このままではエア抜き時に接触する。キャブのメインジェット用ワッシャを使って浮動支持にしたサブアーム。高さを合わせるために、大径のt2ワッシャも製作した。
ング調整も容易で、いきなり完成…と思いきや、レバーの遠近調整をすると鉄片が動き、ON/OFFのタイミングが狂ってしまう。レバーの遠近調整は、上の写真の PIVOT Bを中心とした回転運動であり、そのナットで共締めした鉄片が、レバーと一体になって回転するのは当然である。
 レバーの遠近調整は、けっこうな頻度で(1回のツーリング中に何度か…といったレベル)していたからやはり、このままではダメである。

 つまり、鉄片は、レバーではなくレバーとマスターシリンダー本体の間にあるアームに取りつけるのが望ましいわけである。しかし、ギリギリの肉しかないアームにネジ穴を開けるわけにはいかず、接着するにしても充分な“のりしろ”がない。
 そこで編み出した解決策(苦肉の策ともいう)が、上の2点の写真にある、鉄片を支持するためだけに浮動支持したサブアームだった。ナットの締めつけ力は 1.5mm厚のスペー

サーで受け、スペーサーが嵌まり込む径の穴を開けた 1mm厚のサブアーム(剛性確保のため、アングルで製作)を取りつければ、アームと同じ動きをしつつ、遠近調整時のレバーの回転から逃がすことができる。
 たかがブレーキスイッチごときにこんなにメンドクサい物を作って、ばっかみたい…と自嘲しつつ、狙いどおりの物ができた快感に溺れたまま(笑)、強引に突っ走り、とりあえず完成にこぎつけたのだが…。
後方下部から見る。鉄片のX方向は長穴で、Y方向は先端の曲げで調整。長いボルトは暫定で、完成後に特注の予定。あとから調整容易な位置に鉄片の取りつけネジを配置し、細部は満足のできる仕上がりだったのに、涙を飲んでボツにした。
 問題は、浮動支持のサブアームではなく、鉄片と近接スイッチ本体のマウント位置にあった。サブアームの動きは、 PIVOT Aを中心にした回転運動だから、サブアームにどんな物体を取りつけようが、その物体上の任意の点もまた PIVOT Aを中心に回転する…という、わかりきったことを見落としてしまっていた(笑)。
 このままでも、ブレーキスイッチとして必要充分な動作はする。しかし、それだけではダメで、エア抜き

をするときに、少なくともレバーがグリップラバーに接触するところまで握り込んでも、鉄片が近接スイッチ本体に接触してはいけない。
 この問題を何とかするには、近接スイッチの検出面と鉄片の面の両方を PIVOT Aを中心とする円の接線方向に向けるか、検出面を下向きにして、鉄片の面をサブアームの面と平行にするのが良さそうである。
 マスターシリンダーから下方向への張り出しを小さく抑えるには前者

が、製作やON/OFFタイミングの調整を容易にするには後者が、それぞれ適している。だが、もう、これ以上メンドクサいことはやってられんわい…と(笑)、後者に決定した。
 せっかく作ったサブアームとその軸受けまわりのパーツをできるだけ生かした第3作は、すでに頭の中では完成している。あとはそれを形にするだけだ。ここまで決まれば、もう悩むところもほとんどないので、近日中に完成しそうである。
第1作ができた頃にやってきたオヤジ衆。2週連続のかわぐちさん&オータさんと、そのお友達。最近BMWの来訪比率高し。プレゼントや差し入れはオールウェイズ・ウェルカムである(笑)。この日も好物をたくさんいただいた。ありがとうございます。


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