ロードライダー誌の連載(1年に10回、工具の話を書いている)で、某メーカーの某製品を採り上げるにあたって、そっくりの物(同誌2010年7月号で採り上げた)を先に商品化していた大阪市東成区の株式会社 “エンジニア”に電話をした。 あまりにも似ているので、どちらかがどちらかのOEMだったり、 下請けが共通だったりするかもしれないからだ。工具の世界にはよくあることで、それを確認したのである。 結果、両製品は、ただ似ているだけで、両社間には何ら関係がないことがわかった。用はそれで済んだ。 ところが、数時間して、呼び出しを食らった。担任でも生徒指導部でも地検でも簡裁でもなく(笑)、エンジニアの社長からである。 ロードライダーに続き、バイクブロス・ウェブマガジン、RACERS、バイカーズステーションの原稿を抱えていた私は、それらが片づき、車検も済む20日に面談の約束をした。 |
| そんなわけで、車検通過後の初乗りは、大阪市東成区まで、阪奈道路主体・往復90km程度の、ライダーの慣熟とマシンの点検を兼ねた、ほどよいショートツーリングとなった。 エンジニアでは、社長の他、スタ ッフ2人に同席いただき、同社と同社製品についてのお話をうかがい、私のほうからは既存の工具に関する不満、こんな工具が欲しいという希望などを聞いていただきつつ、和やかなミーティングが続いた。 最後は、本社社屋のとなりにある職員&来客用駐車場に停めた XJ900をご覧いただき、これ(ポケットベンダー)があれば、ここはもっと楽に造れた…とか、ここではこれ(ビスキャッチドライバー)が活躍してくれそう…など、工具談議をして、3時間にわたる“エンジニア”訪問を終えた。(>同社社長のブログ) 帰路の阪奈道路は、すでに夕闇が迫っており、電装系大改造後、初の夜間走行となった。灯火類のチェッ |
| クは終わっているので、ここで気になるのは充電状況である。放電量が充電量を超えているようだと、夜間走行を続けているうちにバッテリーが上がってしまう。 大阪側からの阪奈の登りは、走り応えのあるワインディングロードにもかかわらず、このときは努めてゆ っくり、1カ月前にビーノで通ったときと同じくらいの速度で、マシン各部の感触を確かめながら走った。 重心位置の変化か、新品を投入したフロントフォークスプリングのせいか、片側だけ程度のよい中古品に交換したリアショックのしわざか、操安性が以前とは異なっているのはその程度の速度でも明らかだった。 エンジンは、始動性がよくなっている他、以前ならエンストした極低回転でもアイドルし続けるという電装系強化の恩恵が感じられる反面、燃調には“うねり”が感じられる。詳しい症状把握もまた、明日の鯖街道での楽しみのひとつである。 |