XJ900の爽快チューン
2011年9月8日 - テンポ・ルバート・コン・アニマ   
     
台風一過の青天のもと、京都市内を縦に流れる鴨川畔にてしばし休憩。公衆トイレのある荒神橋西詰から北方を望む。
京都御苑内には“トンボ池”があるからか、トンボが多い。早くも多数のアキアカネ(赤とんぼ)が飛び交っていた。
京都御苑の門の基礎にくっついていたセミ殻。背中の泥を見ると、雨続きだった先週あたりに地中から這い出したのだろう。
 ダイアリーのタイトルに音楽用語(多くは速度標語と曲想標語の組み合わせ)が出てきたら好調の証である。バイクが好調なだけでなく乗り手も好調でなければ出てこない。
 台風12号の影響による長雨が終わり、初秋らしい空気の中で久しぶりにバイクに乗ったこの日の走りは、まさにtempo rubato con anima(生き生きと、柔軟にテンポを変化させて)と表すにふさわしかった。
 なかでもエンジンの好調ぶりはきわだっている。朝夕の気温が下がってきたせいで、始動してからアイドルが安定するまでの時間が少々長くなったのも、不具合というよりもむしろ正常化した証と考えている。
 今の状態と比べれば、むしろ、大改造前(一昨年の秋まで)の“始動直後からツキの悪さなど微塵も感じさせない”などというのは、明らかに濃すぎだったのだろう。
 現状では1kmも走ればツキの悪さは感じられないし、5分も経てばアイドルは安定する。今後は、気温の低下とともに、暖機にかかる距離と時間がどう変化するかを確かめながら、2km/10分以上になるようなら

何らかの対策を考えたい。
 その好調なエンジンにも、細かく観察すると微妙な変化はある。アイドル〜2500rpm あたりでの振動が、“するする”から“ぽろぽろ”を経て“ぶるぶる”に、少しずつ移ってきたような感じ。しなやかなトリルが威勢のよいトレモロに変わったのは残念だ。逆に高回転域での振動は低減し、 4000rpmあたりから上での巡行がすこぶる気持ちよい。
 この変化は、下が適正/上が少々濃かったキャブが、気温の低下にともなって、下が少々薄く/上が適正方向になったから…と考えるのが素直である。しかし、交換後2000kmあたりまでは登り調子/2000〜5000kmあたりは性能維持/5000kmあたりからはゆるやかに性能が低下していくエンジンオイル(ASH の FSE Moto-
Spec 10W-50)が、 交換後6000kmを超えているのが原因かもしれない。
 このオイルは、 過去に10048km無交換/無補充で使った実績があるとはいえ、今回は、交換直後にキャブセッティングのために高回転を多用したことや、オイルクーラーの撤去により総油量が減り、平均油温も以

前より少々高くなっていることを考え合わせると、そろそろ交換したほうがよい時期なのかもしれない。
 エンジンと比べると、車体、とくに前後のショックユニットは、実は及第点ギリギリといったところである。落第点じゃないから、あえてメンドクサいセッティングに手を出さないだけだ。もしも専属のメカニックがセッティングしてくれるのであれば、あれこれ注文をつけ、してもらいたいことがいっぱいある(笑)。
 セッティングがメンドクサいだけでなく、パーツがくたびれてきた、同じ物を相手にセッティングを繰り返すのに飽きてきた…などの理由により、リアショックのオーバーホールまたは他の製品への交換、フロントフォークの仕様変更(構成パーツの見直し)などを含め、このあたりで全面刷新を図りたい気もする。
 2007〜08年にエンジンのフルオーバーホール、2010〜11年に電装系の一新をしているのに、前後ショックはずっと昔のままだから、このあたりで周りがアッと驚くようなニューパーツを投入しても、バチは当たらないんじゃないだろうか…(笑)。


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