2011年9月18日 - 急遽決行と決まったツーリングに向け、急いでエンジンを組み立て |
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オイル交換のついでに、15日にバラしたエンジンは、結局、その後2日間、バラけたまま放置していた。台風の影響でツーリングが中止になるかもしれず、そうなれば急いで組み立てる必要がないからだ。 ところが、前日になって、通過予定の鳥羽〜浜松あたりの天気が崩れるのは19日の15時以降…と天気予報が修正され、急遽、当初の予定どおりバイクで行くことになった。 オイルポンプまわりの点検と掃除は終わっていたし、排気系の各パーツの磨き掃除も済ませていたから、あとはクラッチハウジングとクラッチボスを掃除し、フリクションプレ |
| ートを中古スペア(今回取り外したのより程度がマシ)に交換し、ささ っと組み立てて新油を注入するだけだから、すぐに終わるはずだった。 ただ、クラッチに関しては、キャブセッティングの進展に伴って滑りの頻度が高くなってきた6月頃に、対策としてスプリング取りつけボルトの頭部に 1.5mm厚のワッシャをかませてプリロードを高めていたにもかかわらず、ここにきて再び滑りの兆候が出ており、何もせず元どおりに組み立てたのではつまらない。 そこで、試しに、ジャダースプリング(ジャダー抑止を狙い、ボスに設置されたコニカルスプリング)を |
| 取っ払ってみることにした。 ジャダースプリングの目的は、半クラ状態だったクラッチがつながるときに生じるジャダーを抑止することである。ここで言うジャダーは、ガガッ…って感じの振動で、これが生じて急激にクラッチがつながるとスムーズな発進ができない。 ジャダー発生のメカニズムは複雑で、いろんな条件が揃ったときに生じる。クラッチプレートやフリクシ ョンプレートの軸方向への動きが渋かったり、それらのプレートが歪んでいたり、表面の状態が均一でなか ったり、必要以上に半クラを使ったりすると生じやすいようだ。 |
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クラッチがつながる瞬間は、積み重なったプレートのすべてが全周均等に接触するわけではなく、どこかの隙間の、全周のうち1箇所が先に接触し、そこが引っかかったようになって周囲を巻き込んでいく…という動きになる。これがヒドくなるとプレート類が暴れてジャダー”が生じ、スムーズにつながらなくなる。 ジャダースプリングは、この暴れを吸収/緩和し、ジャダーを抑止するためのもので、何枚かのフリクシ ョンプレートのうち1枚の内径を大きくし、隙間にゴムの輪を挿入して暴れを防ぐタイプや、クラッチボスとそれに接触する最も奥のクラッチ |
| プレート(鉄板)の間に皿バネ(デカいコニカルスプリングワッシャみたいな輪っか)を入れて衝撃を吸収させるタイプなどがある。 XJ900をはじめ、 多くのヤマハ製ロードスポーツ車には後者が採用されているが、少数とはいえジャダースプリングを持たない機種もある。そこで今回、近い将来にクラッチ容量アップを図るためのテストを兼ねて、ジャダースプリングを取っ払った状態で組み立てたというわけだ。 オイルポンプ〜オイルパン〜クラ ッチの順に組み立てを終え、最後に排気系を取りつけていたとき、全部で8本あるエキゾーストフランジ取 |
| りつけスタッドボルトのうち2本が抜けてしまった。これは、本来ならシリンダーヘッドを外して修理しなけらばならない一大事である。 しかし、一昨年の夏に同じ事態に見舞われたとき、すでに良策を考案 /実施していたので、まったく慌てることなく対策を施し、2時間遅れでエンジン始動に漕ぎつけた。 そして、夕食後に、ジャダースプリングを撤去したクラッチとインサ ートコイルを入れたエキゾーストフランジ取りつけスタッドボルトのテストを兼ねてナイトラン。問題のないことを確認した後、大急ぎで明日のツーリングの準備をした。 |
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