XJ900の爽快チューン
2011年11月28日 - “ええとこどり”で“サンコニ”すべく、3本のリアショックを全バラに   
     
もとからの2本と追加購入した1本のスモールパーツを並べたところ。追加の1本には、構成部品に細かな違いがあった。
 昨日のダイアリーに“一人だったら走りになど行かず、とっととリアショックをバラしはじめていた…”
と書いた。それほどヒドい状態だったのである。だから、ツーリング中は、もうすでにわかりきったヒドい現状には目を背け、リアショックが完調だったころの車体の挙動を思い出したり、今回のオーバーホールの結果を思い描いたりしていた。
 で、ツーリングから帰ってきてすぐ、昨日のうちに2本のリアショックを外した。そして今日、外した2本を、先に分解した1本と同じようにバラし“ええとこどり”で“サンコニ”つまり、3個ずつあるパーツの中から程度のよい2個を選んで2本組み立てる作業に着手した。
 使用距離/期間不明の中古品を入

手してから 88408km走行したところで使用を中止した個体(先にバラした1本)を観察したところ、シールヘッドに組み込まれたオイルシール(Xリングと呼ばれる)とダストシ
ール、そしてダンパーピストンのヘ
ッド外周に巻かれたスライドメタルの3点を交換し、新しいオイルを入れて組み立てた後、ガス圧を正しく調整すれば、少なくとも“復旧”を目的としたオーバーホールとしては充分だろうと予想していた。
 だが、せっかくバラバラにするのだから、これを機会に“復旧”以上の手を加えたい。いつかやりたいと思っていた、フリクションロスの低減を狙った表面処理を施すチャンスである。表面処理といえば、ここ
この人しかいない…というわけで、

2007〜08年のエンジンオーバーホールのときにお世話になった 不二WPCの社長に電話をし、ロッド表面、シリンダー内壁、タンク内壁のそれぞれに適した処理を教えていただくとともに、その施工をお願いした。
 相談の結果、 ロッド表面にWPC+
DLC、シリンダー内壁にWPC+錫ショ
ット、タンク内壁は錫ショットのみという仕様に決まり、3本の中から選んだ2本のロッドと、3個の中から選んだ2個の本体(シリンダー+
タンク)を不二WPCに発送した。
 あとは、3セットのスモールパーツから2セットを選び、シールヘッドを分解して新しいパーツを組み込み、他のパーツに少々手を加えながら、ロッドと本体が表面処理から戻
ってくるのを待つだけだ。
使用中止した個体のタンク内。フリーピストンとの接触部のアルマイトが剥げ、指先でなぞってもわかる程度に摩耗していた。
追加した個体のロッド。他の2本より狭い範囲に摺動痕が集中。まんべんなくアタリのついた他の2本を使うことにした。


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