走行11,000kmのスポーツデーモンを、まるで新品のように感じていたのは確かだが、ではここで新品に近いタイヤを履いてみるとどうなるか(他のタイヤに交換すると現状のフロントフォークのセッティングをどう感じるか)という好奇心により、久しぶりにメッツラー・レーザーテ ック(新品から 448km走行)を引っ張り出してきて交換した。 第一印象は以前と変わらず。舵角よりもリーンアングルで旋回する感じがし、ロール方向への動きに粘っこい慣性感があり、直進時/旋回時とも軌跡がシャープになったような気がした。以前テストしたときとはフロントフォークの仕様も比較対象となるスポーツデーモンの減り具合もまったく違うのに、同じことを感じたということは、上の3点がレーザーテックの持ち味なのだろう。 ここでスポーツデーモンの新品を装着してしまうと、またレーザーテ ックの出番がなくなってしまいそうで、それではいつまで経っても耐久性や燃費の違いがわからない。交換 |
| したい気持ちをグッとこらえて、レ ーザーテックに合わせたセッティング試しながら、しばらく使ってみようという気になった。 その矢先、次号バイカーズステーション(2009年7月号)にフロントフォークのファインチューニング記事を書くことになり、どうしても目の字の写真を撮りたくなった。2本の縦棒が左右のフロントフォーク、4本の横棒がトップブリッジ/ロワブラケット/スタビライザー/アクスルである。つまり、抜きたくないインナーチューブを抜くのはもちろん、ステアリングヘッドもバラさなければならないというわけだ。 が、まあ、こちらは仕事。趣味のバイクいじりとは似て非なる心意気で、ささっと分解/撮影/組み立てをしたのであるが、去年の夏のベアリング交換以来12,000kmもノーメンテナンスだったステアリングヘッドベアリングは、とくに異状がなかったにもかかわらず、清掃と給脂をしたうえで、このところのフロントフ ォークと同じくらい慎重かつ念入り |