XJ900の爽快チューン
2009年5月9日 - 過去最高に動きやすい操舵系でメッツラー・レーザーテックを試す   
     
いつものテストコース・国道422号を往復の後、307号で信楽を抜け、お気に入りの喫茶“蔵四季”(甲賀市水口町)へ。
に組み立てたところ、以前にも増して動きが良くなった。
 フォーク自体の組み立ても、レーザーテックを装着したスペアホイールに合わせて軸間調整をやり直したところ、6日の状態よりもさらに動きが良くなった。こんなことを繰り返しているから、仲間うちで“狼オヤジ”などと呼ばれるのだが、昨日の最善は今日の次善というわけだ。
 で、この、過去最高に摺動抵抗が小さく、カートリッジエミュレータ
ーのセッティングも満足できるレベルに達した(もちろんこちらも過去最良の)フロントフォークと、本来の性能を回復したHi−Efステアリングヘッドの組み合わせ、つまり、操舵系の動きが過去最高に(これを連発するのが狼オヤジらしい)良い状態でのレーザーテックの評価をすべく、ショートツーリングをした。
 結果は非常に好ましかった。依然として舵角よりもリーンアングルで曲がりたがる傾向は残っているが、以前ほど顕著ではなく、ロール方向への動きの粘っこさも和らいだ。新しく、レーザーテックの別の良さにも気づいた。S字カーブの最初のクリッピングポイントと次のクリッピングポイントの間で、タイヤ任せのまま、とても美しくスムーズなラインどりができるのだ。
 これを気持ちが良いと感じるか、押しつけがましいと感じるかは、そのときのシチュエーション次第だと思う。スポーティーな走りなら、積極的にコントロールできるスポーツデーモンを選びたいが、今日のような“のんびりツーリング”なら、レ
ーザーテックのほうが気持ちよく走れ、疲れも少なそうだ。
 ディメンションや空気圧などのセ
ッティングで、さらにこのタイヤの良さを引き出してみようという気になったショートツーリングだった。
 走行11,000kmのスポーツデーモンを、まるで新品のように感じていたのは確かだが、ではここで新品に近いタイヤを履いてみるとどうなるか(他のタイヤに交換すると現状のフロントフォークのセッティングをどう感じるか)という好奇心により、久しぶりにメッツラー・レーザーテ
ック(新品から 448km走行)を引っ張り出してきて交換した。
 第一印象は以前と変わらず。舵角よりもリーンアングルで旋回する感じがし、ロール方向への動きに粘っこい慣性感があり、直進時/旋回時とも軌跡がシャープになったような気がした。以前テストしたときとはフロントフォークの仕様も比較対象となるスポーツデーモンの減り具合もまったく違うのに、同じことを感じたということは、上の3点がレーザーテックの持ち味なのだろう。
 ここでスポーツデーモンの新品を装着してしまうと、またレーザーテ
ックの出番がなくなってしまいそうで、それではいつまで経っても耐久性や燃費の違いがわからない。交換

したい気持ちをグッとこらえて、レ
ーザーテックに合わせたセッティング試しながら、しばらく使ってみようという気になった。
 その矢先、次号バイカーズステーション(2009年7月号)にフロントフォークのファインチューニング記事を書くことになり、どうしても目の字の写真を撮りたくなった。2本の縦棒が左右のフロントフォーク、4本の横棒がトップブリッジ/ロワブラケット/スタビライザー/アクスルである。つまり、抜きたくないインナーチューブを抜くのはもちろん、ステアリングヘッドもバラさなければならないというわけだ。
 が、まあ、こちらは仕事。趣味のバイクいじりとは似て非なる心意気で、ささっと分解/撮影/組み立てをしたのであるが、去年の夏のベアリング交換以来12,000kmもノーメンテナンスだったステアリングヘッドベアリングは、とくに異状がなかったにもかかわらず、清掃と給脂をしたうえで、このところのフロントフ
ォークと同じくらい慎重かつ念入り
11,708km走った前後のピレリ・スポーツデーモン。減りの傾向はいつもどおりだが、こんなに減るまで使ったのは初めてだ。リアの真ん中が減り、四角形に近い断面になったのはいつもと変わらないが、今回は端から1/3あたりの段減りも著しかった。リアと同時期にフロントのスリップサインが出たのも初めて。エミュレーターのテストで激しいブレーキングを繰り返したからか?


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