XJ900の爽快チューン
2010年9月23日 - ハンドルスイッチはソリッドステートリレーの制御用に(その3)   
     
新しい配線をハンダづけした左ハンドルスイッチ。6芯の軟質ビニールシールドケーブルの他に2本のバイパス線が出ていく。出ていく線をハンドルバーの中に通したところ。上下を結ぶ線は向こう側を通っており、少々のたるみを吸収する隙間もある。
 電装系新作の一環として、左右のハンドルスイッチの配線をすべてやり直す。 その準備は8月27日にできていた。で、今日はその続き。ハンダづけを外した個々のスイッチに新しい配線をハンダづけし、ハンドルバーの“中通し”をして、左右のハンドルポスト間の穴から外に出す。
 8月31日の絵のように、 左右のハンドルスイッチとメインスイッチの間でバイパスさせる(シート下まで引き回さない)ためには、ステアリングヘッド近辺に端子台を設け、バイパスさせる線を結線するのがよさそうだ。…というわけで、左右のハンドルポスト/ハンドルバー/トッ
プブリッジに囲まれた空間にケースを設置し、 その中に4極の端子台をマウントすることにした。
 で、実作業は、左ハンドルスイッチ〜メインスイッチ〜右ハンドルスイッチの順に配線を取りつけ、最後に端子台に結線(シート下まで取り回す線はケースを素通り)した。
メインスイッチは、キーシリンダーの下にロータリースイッチを配した構造。たくさんある接点のうち、今回使うのは2点だけ。1回路のみ開閉することにしたので、耐電流に余裕を持たせるべく、太めの線材を使用。色分けはヤマハ純正に倣った。
 左を先にしたのは、右よりも左のほうがスイッチの数が多く、難しそうだったからだ。難しいほうを先に片づければ、あとは勢いに乗ってスムーズに進むだろうと思っていた。
 ところが、左スイッチへの配線の取りつけは、思ったよりも簡単だった。 ひとつのハウジングに4種類の

スイッチが入っているのに、上下をつなぐ配線や外に出ていく配線を通す余裕は充分にあり、横出しから中通しへの変更にも問題はなかった。
 続いてメインスイッチ。こちらは
8月31日の絵をさらに簡略化し、 バ
ッテリーからの+線と、スイッチを経た電源ライン(茶色)の 2本のみ

を取りつけ、ひとつの回路を開閉する最も単純なスイッチとして使う。
 当然、夜間駐車用のPポジションにも配線しなかった。ハンドルロックをしたつもりがPまで回ってスモ
ール/テールが点灯したままになってバッテリーが上がるというトラブルを未然に防ぐためである。
スタータースイッチのハンダづけの真上にヘッドライトスイッチのアームベースがあるので、用心のためにゴムシートを貼った。スロットルプーリーとブレーキレバーの“逃げ”のため、右は内部の空間が狭く、もとの通し方では干渉してダメだと判明した。
 左スイッチとメインスイッチの作業がすんなりと行ったので、右はも
っと簡単なはず…と思いきや、これがとても難しく、ここまでの電装系関連作業の中で最難関だった。
 難しかった原因はスイッチボックスの狭さである。横置きマスターシリンダーのレバーの作用点側(ヤマ

ハ車にはアジャストスクリューがついている)との干渉を避けるため、スイッチボックスのシェルがRを描いて絞り込まれているからだ。
 これのおかげで、上下をつなぐ配線をボックスの手前側(左スイッチは向こう側)に通さざるを得ず、そうしようとすると、中通しのために

配線の束を立ち上げるスペースがなくなり、無理やり押し込むとライトスイッチのアームと干渉する。
 この問題に気がついたのは、すべての線のハンダづけを終え、スイッチ類をネジ留めしたあとだった。まあ、そこまでやったからこそ判明した問題ではあるが、とにかくこれに
内部にスペースがなければ外を通してしまえ…と、上下のシェル間の配線を“外通し”にするために、φ8mmの穴を開けた。上下を結ぶ線を外通しにしたところ。上側シェルの向こう側(前寄り)にある空間に配線をまとめ、ハンドル内に向かわせる。
より、上下をつなぐ線の通し方は再考しなければならなくなった。
 …といっても、シェルが大きく手前に湾曲している向こう側に配線を通せそうな隙間はない。そこで、手前にも向こうにもスペースがないのなら、外を通してしまえ…と、少々乱暴な解決策がひらめいた。

 幸い、私が使っているベルリンガ
ーのマスターシリンダーはピストン縦置きであり、シェルの凹んだ部分の外側に配線が通っても、ブレーキレバーの動きを妨げる心配はない。
 そこで、上側のシェルと下側のシ
ェルに直径8mmの穴を開け、 ついでに下側にブレーキスイッチ用配線の

出口にする直径3mmの穴を開けた。
 うまい具合に、右ハンドルスイッチの上側には、手前にエンジンスト
ップスイッチがあるだけで、左ハンドルスイッチだとパッシングスイッチのある空間が空いており、ここで配線をまとめ、ハンドルバー内に向かって立ち上げることができる。
ハンドルバーの上側に追加した穴から配線を“中通し”する。上下を結ぶ線は、バーの向こう側のほうが整備性が良い。左右のハンドルポスト間に収まった端子台ケース。バイパス線は、余分な引き回しを避けるため、この端子台に取りつける。
 当初の計画とは異なり、右ハンドルスイッチからハンドルバー内に入る配線が、下側からではなく上側からになったため、ハンドルバーの上側にも穴を開けた。下側の穴が内寄り/上側の穴が外寄りでオーバーラ
ップしていないから、強度低下は心配しなくて大丈夫だと思う。

 こうして、さんざん苦労した末に右側ハンドルスイッチからの配線もハンドルバーの中に通した後、20×
40mmのアルミ角パイプを使った端子台のケースと、それをマウントするためのプレート(ハンドルポストと共締め)を製作。ケースには、上面にハンドルバーから出た配線が入る

穴/下面にメインスイッチやシート下に向かう配線の出る穴を開け、左右の開口部には発泡塩ビシートで作
った側板を嵌め込み、ケースの底に4極の端子台を取りつけた。
 続いて、ケースの手前の面にフタを取りつけ、シート下に向かう線のワイアリングをする予定である。


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