ったような感触なのである。 初めてアッシュのエンジンオイルを入れた2006年の夏、酷暑の高速道路を走った直後に感じた“とろけるような滑り感”を久しぶりに体感して、 今使っている100%エステル化学合成油 FSE MOTOSPEC 10W-50の高温特性の素晴らしさを再確認した。 しかし、快調そのもののエンジンとは対照的に、ライダーのほうが熱さにやられ、熱中症になるかもしれないと感じたので、神戸線に入ってからは刑法第37条の“緊急避難”に該当すると判断し、渋滞が終わるまで路肩を走行して難を逃れた。 明石からの帰りは、午後6時をすぎていたので、暑さは少々マシ…のはずだったのに、東京に帰るスタッフのクルマを、各所の渋滞を避けた第二神明〜阪神高速神戸線〜ハーバ |
| ーハイウェイ〜湾岸線〜環状線〜松原線〜西名阪のルートで先導することになり、軽い渋滞と高速走行の入り混じった、これまたエンジンにもライダーにも厳しい条件だった。 しかしそこでも、少々疲れ気味かつ眠気と戦いながらのライダーに、渋滞中は心地よい振動で刺激を与えてくれ、ハーバーハイウェイや湾岸線では飛ばし屋のクルマとの高速バトルに気持ちよく応じて、暑さに対するタフさを実証してくれた。 翌11日は、一転して曇りがちの空の下、所用で京都市内へバイクを走らせた。一昨日〜昨日にかけて熱が入り、燃焼室内のカーボンが焼き切れたからか、前よりもエンジンの調子がよい。気温は摂氏30度を超えているのに、このところの夜走りのときと同じくらいの力感がある。 |
| そして帰路、この調子よさをもっと味わいたい…と、やめときゃいいのに、黒い雲に覆われた東に進路をとり、往路と同じ(いつもの)ルートで帰ろうとした。そして、前回と同じ場所で大雨に見舞われた。 だが、もう避難はしなかった。あとは家に帰るだけだから、体は濡れても平気だし、マシンも、防水&排水対策を施したから大丈夫のはず。対策が充分かどうかのテストに最適の条件ではないか…と、そのまま約20kmの道のりを走り続け、ずぶ濡れになりながらも、前回のようなトラブルに見舞われずに帰宅した。 灼熱の渋滞路に続き大雨という、過酷なテストをノントラブルで終えたことで、エンジン&電装系に対する信頼感と、今後の使用における安心感が高まった3日間だった。 |