修正の終わったインナーチューブを一晩放置し、もとに戻らなかったのを確認してから組み立て開始。今回のオーバーホールでは、インナーチューブの曲がりを直す他にも、いろいろやりたいことがあった。 ダンパーセッティングの変更、スプリングの交換、各部の磨きなどである。ダンパーセッティングについては、レーステック製カートリッジエミュレーターの投入以後、ちまちま繰り返していた小変更ではなく、カートリッジエミュレーターの“使い方”そのものを変えてみようと考え、それに従った大変更を施した。 構成パーツはほとんど変わらないので、見た目には小変更ではあって |
| も、考え方がまったく違うから、自分としては大変更のつもりである。詳しくは、今後、細かなセッティングを詰めながら報告したい。 スプリングの交換というのは、去年の8月1日に施工した“全長短縮によるばねレートの引き上げ”を、5000kmしか走行していない新しいほうのスプリングに施し、それに入れ替えたというわけだ。施工の方法やカット位置などは前作と同じだから今度こそ、0.49-1.08kgf/mmのSTDスプリングが 0.55-1.08kgf/mmに変身してくれたはずである。 これと合わせて、フォークオイルのレベルも見直し、以前より少々低めの 165mm(STDは168mm)からセッ |
| ティングを進めることにした。 各部の磨きというのは、フォークシリンダー(ダンパーロッド)の表面(インナーチューブ下端のバルブを貫通する部分)の磨きを、以前よりも念入りにしたのと、今回、初の試みとして、XJR1300などのSTDスプリングに最初からしてあるようなフ ォークスプリング側面(インナーチ ューブ内周と接触する)のバフがけである。実際にバフをかけたわけではなく、240&600番のサンドペーパ ーとピカールによる研磨である。 見えないところをメーカーが磨いているということは、効果があるのかもしれないと考え、半信半疑のまま(笑)、とりあえずやってみた。 |