XJ900の爽快チューン
2011年5月7日 - リアショックの交換とフロントフォークの整備を終え、いったん完成   
     
アンダーカウル以外、すべてのパーツの装着を終え、再び戸外へ。タンデムグリップは、タンクの取っ手として重宝している。
 異常を来したリアショックを何とかしようと、ネットオークションを覗いてみると、まるで私のトラブルを知っていたかのように、 XJR1200用(オーリンズ正規品のYA5230)を1本だけ出品している人がいた。
 以前、クルマと接触して(転倒は免れた)インナーチューブが曲がったとき、 XJ900用フロントフォーク左右セットが出品されていて助かったのに次いで、私のクジ運ならぬオ
ークション運は極めて良い(笑)。
 ネットオークションでのオーリンズのフルアジャスタブル・リアショ

ックの中古品相場は、左右セットで6万円前後なのに対し、片側の場合は1万円台であることが多い。
 それを知っていたから、こいつは絶対いただくつもりでウォッチリストに入れ、入札状況を観察しながら終了日を待って終了10分前に入札し14,500円で落札した。
 落札の翌々日に手元に届いた現物は、期待をはるかに上まわる程度良好な物で、さっそく、右用のこれと壊れた左、そして前から使っている(壊れていない)右の3本から左右各1本を作る、ニコイチならぬ“サ

ンコニ”に取りかかった。
 このテのオーリンズの2本ショックは、プリロードアジャスター(油圧式)を除けば左右共通だから、落札した右用はスプリングのみ黒塗装の物に替えて右に装着し、古い右用には左用アジャスターを組み込んで左に装着することにした。
 オーナーの好みにより(笑)、見た目をモノトーンとすべく、ダンパー本体の鉄製筒状部分には光沢あるアルミのカッティングシートを貼り、金色のアルマイトがかかった箇所にはつや消しシルバーの塗装をした。
14,500円で落札したオーリンズのリアショック。かなり程度の良い個体で、オークション運の強さには自分でも感心する。銅板製の電位差除去用電極。大きいほうをプリロードアジャスター上側、小さいほうを車高調整ロックナット上側に挿入する。
 結局、破損の原因は、ロッドに付着した“ネバネバ”を拭き取る前にショックユニットを伸縮させてしまい、そのときにネバネバがダンパーの中に入り、バルブあたりにからみついたためだと思われる。
 ネバネバについては、ダンパーオイルに含まれる減摩剤の“リン”が空気中の水分やアルカリ成分と反応してできる皮膜で、空気に触れなければ問題の発生は少ない…と、いつもRACERSの取材でお世話になっているヤマハ・レース部門のエンジニアの方に教えていただいた。

 マメに掃除をし、長期保管中は圧力を抜いておく(加圧による漏れ防止のため)のが良いでしょう…と言われても、再加圧は自分ではできないので、今後はマメに掃除をしつつ長期保管をしない(使い続ける)ように心がけようと思う。
 サンコニが終わったショックユニ
ットには、最後に、外筒〜ロッド間の電位差除去用リード線を取りつけるための電極を装着。左右のユニットを車体にマウントした後、電極間にリード線を結線してリアショックがらみの作業を終えた。

 続くは、1年以上前に買ったままだった補修用パーツやフォークスプリングなどを全部投入したフロントフォークのリフレッシュだ。こちらは何も悩むことなく作業は順調に進み、2009年4〜5月に書いた最良の手順に従って組み立てを終えた。
 組み立て方もセッティングも変更せず、消耗パーツとフォークスプリングを替えただけで、どこまで体感に変化が現われるか楽しみな反面、ピストンリングを替えたのは初めてなので、従来のセッティングがまったく通用しない予感もする。
左から順に、アウターチューブ上側のスライドメタル、ダンパーロッド上部のピストンリング、インナーチューブ下側のスライドメタル。
秘蔵していたXJ900純正のフォークスプリング。私がこの2本を買った後、部品情報検索では在庫なしになってしまった。
放置(静置)期間が長かったからか、底部にヘドロ状の堆積物があったので、パーツクリーナーを吹く前にウエスで拭き取った。


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