XJ900の爽快チューン
2012年11月10日 - 軽く遅めの朝練の後、右京警察署とライダーの懇談会@カモノセに
     
 8月に初めて訪れたカモノセキャビンのマスターから、知人経由で連絡があった。右京警察署とオートバイライダーの懇談会が、11月10日に決まりました…とのこと。
 カモノセキャビンは、ライダーの溜まり場と化しつつある南丹市美山の通称“牛乳広場”から南に向かって峠を越えてすぐのところにある。京都市内からだと、深見峠のワインディングの入り口にある、いつもライダーたちで賑わっているお店だ。
 懇談会は午後1時開始とのこと。それなら、早めにウチを出て、朝練がてら牛乳広場に向かい、そこからカモノセに向かうのがいい…と、大まかなルートと、だいたいの通過時刻を決め、久谷御大にお誘いの電話をした他、BBSにも書き込んだ。
 告知(書き込み)が遅かったうえ朝から天気が怪しかったので“だれもいないだろうな…”と思いつつ、

念のため、書き込みどおりの時間に赤池のマクドに寄る。…と、駐輪場に、 見慣れたシルバーのXJR1200と赤/黒のGPz1000RXの姿が…。
 中に入ると、むらかみさんとはしづめさんは、すでに朝マック中である。私がコーヒーだけ頼んでテーブルに着いたとたん、朝練ならぬ朝会が始まり、どこにも行かず、ここでずっとしゃべってもいい…みたいな気分になる。久谷御大との待ち合わせや懇談会がなければ、おそらくそうしていたであろう(笑)。
 が、9時半に阪急嵐山駅に着こうとすると、あまりゆっくりしているわけにはいかない。気がつくと9時をすぎていたので、慌てて表に出、3人で桂川西岸を嵐山に向かう。
 クラッチスプリングの強化によってよりスムーズになったシフトアップの感触(なぜそうなるのかは、未だはっきりせず)や、パイロットジ

ェットの拡大によって必要最小限のレベルにまで復帰した全閉から開け始めのツキ(PJ拡大前は必要最小限に満たなかった)を確認しながら、河畔の道をゆっくり流す。
 予定どおり阪急嵐山駅前に着き、御大と合流すると、ここでも野外朝会が…。寒いのによ〜やるわ(笑)。放っておくといつまででもしゃべってそうな(自分を含め)4人を急かして出発。ここから牛乳広場まで、今日はいつもと違うコースにしよう
…と、最初から決めていた。
 そのココロは、この時期(11月中旬〜下旬)の京都は、どこに行っても紅葉目当ての観光客が多く、中でも人気の高い高雄あたりを通りたくなかったからだ。で、走りだして間もなく、小倉山の紅葉を眺めながら渡月橋を渡り、山陰本線を高架で越えたあと、閑静な嵯峨野の住宅地をそろ〜りと抜けて、嵯峨鳥居本へ。
“スプリングスひよし”で休憩。XJ900の向こうが御大のR100S、そしてXJR1200むらかみ号とGPz1000RXはしづめ号。
“ちしゃの木庵”の囲炉裏には、栗とギンナンを載せた網がかかっており、季節の定食を待つ間に、美味しくいただいた。
カモノセキャビンの駐車場に着いた一行4台。マスターには「40代以上の参加者が少ないので、ぜひ…」と言われていた(笑)。
 あだしの念仏寺の門前の、石畳の道をしばらく走ると、有名な“鮎司平野屋”の前に出る。すると、そこに、まるで隠れるかのように左に分岐する道がある。これが、今日のメインルートとなる府道50号だ。
 保津川下りで有名な景勝地“保津峡”沿いにしばらく走ったあと、保津峡駅のところから山に入り、杉林の中をそろそろと駆け抜けると、やがて道の両側に柚子畑が広がり、その中に小さな集落が現われる。
 交通の便が良くないため、混雑には至らないが、ここが柚子風呂で知られる“柚子の里”水尾である。柚子の香りを嗅ぎなら集落内の小径を走り抜け、再び山道に入り、峠を2つ越えると越畑の集落である。
 困ったことに、このあたりで雨。路面はウェットに。ただ、停まってカッパを着るほどではなく…というか、持ってないものは着ようがない

ので(笑)、そのまま走り、神吉の集落がある踊り場のような平地を駆け抜ける。明るい空を映す濡れた路面のまぶしさが妙に心地よい。
 神吉をすぎて、緩い下りの山道を少し走ると日吉のダム湖畔に出る。このあたりで雨は止み、湖岸を快走して道の駅“スプリングスひよし
へ。ここも牛乳広場と並んでバイクが多く集まる場所だそうだが、天気のせいか、数台しかいない。
 小休止の後は、府道19号で牛乳広場を目指す。途中から再び雨になるものの、本降にはならず、走っていれば乾いてもいくので、さほど不快ではない。下佐々江のT字路を左折し、神楽坂トンネルを抜け、オーベルジュナカザワの前を(いつものように、ようすを見ながら)通過し、11時前に牛乳広場に着いた。
 ここまで来れば、13時のカモノセに遅れる心配はない。昼メシをどう

しようか…と思っていたら、久谷御大が、いつもの調子で「この近所にウマい蕎麦屋があるんやけど、行かへんか?」と切り出したので、あとはすべてお任せモードである(笑)。
 その蕎麦屋は、牛乳広場から“茅葺きの里”を通って佐々里峠に向かう府道38号を出合のT字路で外れ、芦生の京大演習林に向かう道の途中にあった。ちしゃの木庵という名前のお店である。食べるものも、当然御大任せで(笑)、4人とも“季節の定食”というのをいただいた。
 蕎麦と炊き込みご飯とおかずと漬け物。オマケに目の前で焼いた栗とギンナン。どれも美味しく、間もなく突入する冬季休業期間が終わったら、また来たいお店である。
 食事のあとは、来た道を牛乳広場まで引き返し、時間がないので素通りしてカモノセキャビンへ急行。13時開始の懇談会に滑り込んだ。
懇談会の冒頭で挨拶される左京警察署京北交番の所長。事故件数の推移、二輪の事故の特徴などを伺った。懇談会のあと、表に出て、白バイ署員の方から、山道での安全走行(早期発見・状況把握)についての講習を受けた。
 懇談会は盛会だった。警察側の出席者は、右京警察署京北交番からの5人がメインで、オブザーバーに京都府警から2人。ライダー側はわれわれを含めて20人ほどだったか。
 せっかくの機会なので、言いたいことを言わせてもらおうと、要望と提案を述べた。たくさんあった中で最も言いたかったのは“バイクの危険性を、もっとライダーに認識させたほうがよい”ということだ。
 ひとひねりで 200km/h超まで出る物体に、生身の人間が跨がって走っているのだから、一歩間違えば“こうなりますよ、ああなりますよ”という悲惨な事故の写真を見せるのが効果的ではないか…てなのが一例。
 事故現場の写真や全損車両の写真だけでは生ぬるい。頭から血を流しているところとか、折れた骨が皮膚を突き破って露出している光景などを、ライダーなら、常に思い出せる

くらいは見ておくべきだし「こうなる可能性が非常に高いことをしてるんですよ」くらいのことは警察がアナウンスすべきだ…とも言った。
 懇談会のあとは、表に出て、白バイを使った安全運転の講習があり、そのまま今日のイベントは散会にな
った。御大は、KTM125Dukeで駆けつけた先輩(推定75歳)とともに、さらにもうひとまわりするらしく、ここから北に向かい、むらかみさん、はしづめさん、私の3人は周山街道を南に向かって帰ることにした。
 その途中、信号待ちでむらかみさんに声をかけ、 XJR1200に試乗させてもらった。2カ月前にこのあたりを走ったときは、 彼はXJR1200ではなくXJ750Eかわぐち号に乗っていたから、むらかみ号に乗せてもらうのは去年の7月以来(同年8月にも少しだけ試乗した)のことである。
 2005年に初めて試乗したときから

乗り心地の良さと振動の少なさが、 一貫して私の目標だった XJR1200むらかみ号に久々に乗って感じたのは“差は詰まった”ということだ。
 振動はXJ900がXJR1200に近づき、乗り心地はXJR1200がXJ900に近づいたような印象だ。 以前はXJR1200の振動のなさがうらやましくてしかたなかったのに、今回は振幅はいい勝負で波形のみ違うといった感じ。乗り心地のほうは、以前のむらかみ号では感じられなかった、タイヤが吸収しきれなかった高周波外力がサスを通して車体〜身体に伝わる“ざわざわ感”を感じるようになった。
 京都市内で試乗を終えて自車に戻
ったとき、以前よく感じた“どことなくもっさりした感じ”がしなかったから、目標に近づいたのは確かで嬉しい反面、やはり、あの“ざわざわ感”は、ないほうがいいな…と、少々残念な気がした試乗だった。


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